26日午後、大手電力10社と都市ガス大手4社が、6月分の料金を発表。
補助金が半分に減る中、5月分と比べて、すべての会社が値上がりした。
電気代の値上げは、標準的な家庭で、東京電力の場合8137円から8538円に。
さらに7月からは、これまで続いてきた国の負担軽減策がなくなるため、標準的な家庭で、1年間で3万円もの負担増になるという。
26日に「イット!」が取材したのは、東京・板橋区のアパートで1人暮らしをしている鈴木ミヨ子さん(70)。
年金と生活保護で生活しているという。
鈴木ミヨ子さん「ここの家賃5万3000円払うと、ケータイ代とかほかの払えない。食費も全然なくなっちゃうから。ほとんどクーラーは入れないし、扇風機もよほど暑くなければ入れない。電気代かかるよりは。うちわもあるし」
鈴木さんは、エアコンを極力使わない、掃除機を週1回にする、シャワーを1日置きにするなど、節約を続けてきたという。
鈴木さんの冷蔵庫を見せてもらうと、中はほとんど空だった。
鈴木さんは食費を節約するため、26日も自家製のぬか漬けを作っていた。
そしてガス代も、標準的な家庭で、東京ガスの場合5671円から5856円に。
7月分からは、補助金の廃止でさらなる値上がりが予想され、影響が出るのが、ガスでお湯を沸かしている銭湯。
補助金の廃止は死活問題だという。
押上温泉 大黒湯・新保卓也さん「今でも(ガス代が)100万円を月々超えて、厳しい状況であるんですけど、補助金をいただいて、どうにか頑張っているような状況。相当きついなという思いがあります」
この銭湯の2023年1月のガス料金の領収証を見ると…。
それまでは70万円ほどだったものが、172万円以上になっていた。
その後、補助金が始まったことで何とか営業を続けてこられたが、光熱費が上がっても、銭湯は東京都が入浴料の上限を決めているため、値上げはできないという。
押上温泉 大黒湯・新保卓也さん「(ガス代が)去年並みに高くなったら、やめる銭湯も多くなると思います。お客さまが気持ちよかったって帰ってくださるのが一番の喜び。なるべくなくさないで、毎日営業したいという気持ち」
銭湯の客からはこんな声が…。
常連客(70代)「困るなんてもんじゃないよ。困っちゃうよ。(値上げは)仕方ないんだろうけど」
7月分の電気・ガスの料金は、5月下旬に発表されるが、補助金が廃止されれば、大幅な値上がりが避けられないとみられている。
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