秋田で記録的大雨「半日で1か月分以上」冠水、河川氾濫も 緊急安全確保 対象地区は(2023年7月15日)

秋田で記録的大雨「半日で1か月分以上」冠水、河川氾濫も 緊急安全確保 対象地区は(2023年7月15日)

 活発な梅雨前線の影響で東北北部で雨が降り続き、秋田県では半日で1カ月分の雨量を上回る記録的な大雨となりました。秋田市では緊急安全確保が発表され、太平川などが氾濫しました。

■秋田市内は冠水 河川氾濫も

 用水路からあふれる茶色く濁った水。道路が川のようになっています。半日で1カ月分の雨量を上回る記録的な大雨となった秋田県。秋田市内では歩道や道路など至る所が冠水。住宅地の緩やかな坂道、通行止めの先は広い範囲で冠水しています。

 住宅の1階は水につかり、消防隊も駆け付けます。高齢の女性が取り残されているということで、消防隊員が救助に向かいます。女性は無事、救助されました。

 避難した男性:「もうダメだなと逃げようとしたら隣のおばあちゃんもまだいるようだったのでチャイムを押して、もう腰辺りまで(水が)あったので無理だと思って、救助隊を呼んでくるからと言った」

 この住宅地近くを流れる太平川。15日午前5時ごろは土手が見えていましたが、その景色は一変。徐々に水かさが増え、午前11時すぎには川岸を越えて市街地に流れ込んでいる様子が確認できました。

 県は太平川が氾濫したと発表。警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる「氾濫発生情報」を出しました。活発な梅雨前線の影響で朝から雨が強まった東北地方。秋田県内では6時間で100ミリを超える雨が降り、観測史上1位を記録しました。

 秋田市内では土砂崩れも起きています。山肌は大きく削れ、4世帯の住宅に土砂が流れ込みました。1軒は全壊。4人が救助され、病院に搬送されましたが全員、命に別状はないということです。

■緊急安全確保 対象地区は

 太平川が氾濫したことから、「緊急安全確保」が出された広面地区。川から西へ1キロほど離れた場所ではヘッドライトが見えなくなるほどの冠水。多くの人が恐る恐る歩いています。

■きょう開店のスーパー 臨時休業

 15日開業予定のスーパー。軒先には多くの人たちが避難しています。駐車場の広い範囲が水に覆われ、車のタイヤの半分ほどの高さまで水につかってしまいました。スーパーは大雨の影響で初日から臨時休業となりました。

 避難所にも水が押し寄せていました。

 避難所のスタッフ:「道路が冠水している状態で駐車場にも水が入って来ておりまして、深い所だとバンパーの下あたりまで水が来て、1階は入り口のところまで来ているし、ちょっと不安なところはございます」

 避難所の駐車場が水につかり、入り口あたりまで迫っていました。

 避難所のスタッフ:「避難されている方は100名を超えている。周りが冠水している状態なので、問い合わせがあれば、安全な所、他の避難所もということでご案内しているところ」

■飲食店「キャンセル増えて悲しい」

 午前11時ごろに撮影された、秋田市内を流れる旭川。水位が上がり、濁流が押し寄せていました。さらに3時間後。濁流となってものすごい勢いで流れていきます。すぐそばにあるバルコニーの50センチ下まで水かさが迫っています。今にも室外機に水が届きそうな状況です。普段の川の様子と比べると、水かさは大幅に増えています。川近くの飲食店はこの水位に驚きを隠せないようです。

 川近くの飲食店員:「水位が上がってここまでは初めてです。お店は9年目、10年目ですけど。お店の室外機壊れちゃいます。キャンセルは増えています。3連休で予約もあったので、悲しいですね」

 秋田市では午後0時20分、4538世帯9060人に「緊急安全確保」が出され、さらに秋田県五城目町でも「緊急安全確保」が出ています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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