#昭和の東京シリーズ第11回
東京ニュース No.100「東京のあゆみ ―あれから13年ー」(昭和34年(1959年)
企画:東京都、制作:東京都映画協会
映像提供:公益財団法人東京都歴史文化財団東京都江戸東京博物館
戦争によって、破壊しつくされた東京。
住む家もなく、食べるものにも事欠く毎日が続き人々の苦難は極限に達していた。
動画の冒頭、終戦直後、地方に疎開していた子供たちが東京に戻る疎開列車の映像、校舎を焼かれて校庭で授業をする青空教室の模様を見ることができる。どんな逆境にあっても子供たちの笑顔は明るい。また中国大陸からの引揚げ船の様子なども記録されている。
作家の吉川英治氏が、そんな苦しい耐乏生活を自身の体験談として語っている。
それから、わずか13年、焼け野が原だった東京が世界有数の都市に変貌する、驚異の復興の歩みが描かれている。
戦争が終わり、人々は東京再建に立ち上がるが、復興の道のりは平坦なものではなく、食料難、台風被災など、次々と大きな障害が人々の前に立ちはだかる。
そんな中、東京の再建は、インフラの再建から始まる。
小河内ダムの建設、橋梁建設、都電の復旧工事、ビル建設などが次々と着実に進み、今日の東京の基礎を固めていく。
都政の面では、昭和22年に都知事が公選制となり第一回の東京都知事に安井誠一郎氏が選出された。
行政が軌道に乗り、教育制度の整備なども実現し、人々の生活がより豊かになっていく様子が見て取れる。
その過程で、懐かしい給食の風景や都電・都バス・トロリーバスの姿も垣間見ることができる。
また現上皇陛下の立太子礼(成人)やご成婚の映像も収録されている。
最後に、当時、東京オリンピック開催に名乗りを上げるに先駆けて東京で行われたアジア競技大会」の様子が描かれている。
#昭和の東京シリーズは、昭和の街並みやイベントを記録した映像をデジタル化し「東京動画」で公開していくプロジェクトです。
躍動する「昭和」を感じることのできる動画を多数公開中!ぜひ「東京動画」をご利用ください。
この映像は、昭和34年(1959年)に制作された「東京ニュース No.100 東京のあゆみ ―あれから13年ー」のフィルムをデジタル化したもので、オリジナルフィルムの劣化やデジタル化の際に映像・音声にノイズ等が生じている部分があるほか、BGMについてはフリー素材に変更している部分があります。
また、東京動画に掲載するにあたり、権利関係に配慮し、編集や加工処理等を行っている部分があります。
字幕については、オリジナルのナレーション等をもとに作成していますが、異なる部分もあります。
なお、ナレーション及び字幕の中に、現代では不適切と思われる表現が含まれていることがあります。
これらの点について、あらかじめご了承いただきますよう、お願いいたします。