■衆院3補選 自民“全敗”の衝撃…茂木幹事長「重く受け止め」
ここからは政治部 山本志門デスクに話を聞いていきます。
Q.自民が唯一候補を立てた島根1区を落とした、これは大きい?
(テレビ朝日 政治部 山本志門デスク)「“政治とカネ”の問題が重くのしかかった結果。島根1区は直近で自民党が一度も議席を落としていない保守王国。しかもかなりの票差が出ている可能性。党内に衝撃が走っている」
Q.立憲民主党が3勝したが
(テレビ朝日 政治部 山本志門デスク)「立憲としては島根1区のように一騎打ちに持ち込めば、相当自民党を追い込むことができると自信がついた形では。東京15区は共産党が候補者を取り下げ、立憲・酒井氏の支援に回った。その点がプラスに働いたとみていいと思う。こうしたことを踏まえれば、次の衆院選に向け野党の候補者一本化、共闘に向けて弾みがついてくる可能性」
Q.“岸田おろし”は起きる?
(テレビ朝日 政治部 山本志門デスク)「これまでの自民党だったら“即おろし”につながるような結果だと思うが、今のところそんな雰囲気は出ていない。というのも自民党の派閥が解消され、大きな塊としてのうねりにならない。先ほど自民党の茂木幹事長が記者会見に臨んだが、“政治改革を進める”と。“信頼回復に努める”と述べている。現時点では続投の考え。ただ、岸田総理と茂木氏には相当すきま風が吹いていると言われている。岸田総理としてはどこかのタイミングで、今回の責任を取らせる形で交代させることも考えていくのでは」
(共同通信社編集委員 太田昌克氏)
「連絡を取った自民有力者によると、(茂木幹事長は)“夕方に急遽、地元から党本部へ”。場合によっては後任人事の対応などもあるのかなと緊張感が高まったが、一方で茂木氏が幹事長を辞めて総裁選に向け動いても、永田町関係者に言わせると“幹事長だから人心を集められていたが、小さい政策グループのトップでは…”と懐疑的な見方」
Q.岸田総理が思い描く今後の戦略は?
(テレビ朝日 政治部 山本志門デスク)「与野党問わず最大の関心は、岸田総理がいつ解散に踏み切るか。自民党の若手は戦々恐々」
Q.そのタイミングは?
■6月の国会会期末
(テレビ朝日 政治部 山本志門デスク)「政治資金規正法の改正を成立させるのが大前提。野党が内閣不信任案を出してくる可能性があり、それを返す刀で解散に踏み切ることも考えられる」
■9月の自民党総裁選前
(テレビ朝日 政治部 山本志門デスク)「9月ごろには賃上げや減税の効果が国民の実感としてあらわれてくるのではという可能性。ただ円安が進み、物価高も影響していく中で、想定通りにいかない可能性も。また自民党のベテランは“島根で負けるにしても、どれくらい負けるのか”と言っており、そもそも岸田総理が選挙の顔としてふさわしいのか、そういった空気感が党内で急速に高まってくる可能性。岸田総理が解散できずに追い込まれてくる可能性も出てくる」
(共同通信社編集委員 太田昌克氏)
「総理は解散したいだろうが、党内ではかなり突き放す声が聞こえてくる。自民閣僚経験者は“総理に恨み骨髄の人がたくさんいる”と。裏金問題で恣意的処分をしたのではと、裏金をやっていない人も裏金議員と言われ、総理のハンドリングがまずかったのではと不満がある。GW明けすぐ岸田おろしが起きることはないと思うが、自民党内で恨みのマグマが沸々水面下で醸成され、これという人が出たら一気に事態が動く可能性も」
4月28日『サンデーステーション』より
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