「物流2024年問題」ドライバーの働き方改革で私たちの暮らしに影響は…スーパーは毎日の配送を減便 いちご農家「鮮度が心配」【news23】|TBS NEWS DIG

「物流2024年問題」ドライバーの働き方改革で私たちの暮らしに影響は…スーパーは毎日の配送を減便 いちご農家「鮮度が心配」【news23】|TBS NEWS DIG

新年度をむかえ、ドライバーの残業規制がスタートし、いわゆる「2024問題」への対応が迫られています。通販サイトZOZOTOWNは“ゆっくり配送”をスタート。いちご農家やトラックドライバーからは不安の声…我々の生活にも影響が出ています。

■「物流2024年問題」影響は?

小川彩佳キャスター:
私たちの生活にも様々な影響が出そうですね。

片山薫 記者:
もう出始めていると言えます。私は東京湾の近く、大田区の倉庫街にいるんですが、実はコンビニの駐車場なんです。

そして、多数の大型トラックが並んでいます。このトラックは全国から来て、あすの朝に荷物を受け取って全国に運ぶのですが、その前に運転手の皆さんが休憩をされているところです。

ドライバーの働き方について、4月から残業規制というものが設けられました。私たちの生活にも既に影響が出始めています。

■日本初導入 ロボットが商品を仕分けする自動化システム

日本最大級のファッション通販サイト「ZOZOTOWN」。4月2日、全国に5つある物流拠点のうち、最大規模の拠点「ZOZOBASEつくば3」を訪ねました。

片山薫 記者
「ハンガーみたいになっているところがあります。そこに何が入っているんですか?」

ZOZO フルフィルメント本部 馬場祐行 本部長
「ポケットの中に商品が1点ずつ入っていて、投入したタイミングから、梱包のステーションまで流れていく」

この拠点では、ブランドから届いた商品をロボットが仕分けする最新鋭の自動化システムを導入しています。

Q.日本でもこういうのを導入したところはない?

ZOZO フルフィルメント本部 馬場祐行 本部長
「日本初導入になるので、弊社だけの設備」

この拠点では、商品の入荷や保管をしていて、1時間に1万件の出荷能力を備えています。

■4月2日から“ゆっくり配送”を試験導入、担当者は「配送回数が減らせる」

そんな中、運営会社のZOZOは、4月2日から22日までの期間で、新たなサービス「ゆっくり配送」を試験導入しました。

通常、注文日から4日以内に発送される商品を、注文日から「5日後から10日後まで」に余裕をもって発送する仕組みです。

これを選択した場合、買い物に使えるポイントを受け取ることができます。

背景にあるのは、新たに始まったドライバーの残業時間の規制強化、いわゆる「2024年問題」です。

運送各社は、ドライバー不足に対応するため、配送料の値上げに踏み切りました。

ZOZO フルフィルメント本部 馬場祐行 本部長
「配送回数が減らせるというのが1つのメリット。配送費用も上がってきているので、そこに対して企業として、どう吸収していくかという取り組みの1つ」

この取り組みについて…

街の声
「あらかじめ『ゆっくり行く』と言ってくれるのが、『気長に待とう』という気持ちで待てる」

街の声
「なるべく早く届いてほしい」

街の声
「欲しいと思って買うから、すぐに届いてほしい」

■「企業努力で乗り越えたい」 毎日の配送を週1~2回減らすスーパーも

特に影響が心配されるのが食品です。

福岡県大木町のいちご農園「おおきベリー」では3月29日、出荷のピークを迎えています。

ここでは、人気ブランドの「あまおう」を生産し、その約7割を関東や関西に出荷しています。

ですが…

おおきベリー 上原基揮 代表
「『あまおう』のこれまでのブランド価値が維持できるのか、非常に心配」

これまでは関東まで収穫後、3日以内で届けていましたが、今後は難しくなる恐れがあります。

おおきベリー 上原基揮 代表
「お届けする日数が延びるとなると、鮮度が一番心配になってくる。1日延びるだけでも味は全く違ってくる」

NX総合研究所が2022年に公表した調査では、農産品の輸送能力の32.5%が不足するという試算もあります。

都内のスーパー「ベニースーパー」でも試行錯誤が続いています。

ベニースーパー 赤津友弥 本部長
「発注間隔が空いてしまうと、棚に穴が開くというところは多少出てきている」

3月から生鮮食品以外、毎日行っていた配送を週1~2回減らして、増加する物流コストに対応しています。そのため、商品によっては欠品が出ることもあるそうです。

ベニースーパー 赤津友弥 本部長
「ここ2年、3年、お客様にインフレということで、商品価格を上げさせていただいた経緯があった。またさらにというのは、しにくいので会社の合理化や企業努力で乗り越えたい」

スーパーの担当者によると、配送料の値上がりに加えて、ドライバー自体も不足していて、運送会社から配送の回数を減らすよう、提案されることもあるということです。

ベニースーパー 赤津友弥 本部長
「2023年以前の状態に戻ることは今後絶対にない。今の時代の状況にあわせて、さらなる(配送の)減便も予想される。その辺に対応できるような体制づくりをやっていきたい」

■4月からの制度変更で“1日早く”収穫が必要、鮮度に懸念も

小川キャスター:
新しい物流のルールが始まるこ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20240403-6148831)

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