安倍派から議員「収支報告書に記載しないで」 総理は安倍派幹部のポスト交代を検討(2023年12月10日)

安倍派から議員「収支報告書に記載しないで」 総理は安倍派幹部のポスト交代を検討(2023年12月10日)

 自民党・安倍派が派閥の政治資金パーティーの収入の一部を裏金にしていた疑惑を巡って、岸田総理大臣が松野官房長官に加えて、その他の閣僚や自民党幹部についても交代させる方向で検討に入ったことが分かりました。

■総理 安倍派幹部のポスト交代を検討

 視察のため福島県を訪れた西村大臣。説明に大きくうなずくなど、しっかり会話をしています。ただ、その後の取材では判で押したような答えに終始しました。

 西村康稔経産大臣:「私自身の政治資金についてはこれまでも申し上げている通り、国会でも申し上げましたが、まさに事実関係、このような状況で捜査が行われていると聞いておりますので、改めて私自身の政治資金報告書をもう一度、慎重に精査を続けております」

 収支報告書に記載のないキックバックの疑いがある安倍派の幹部6人。共通する取材対応用のある言葉があります。

 西村康稔経産大臣:「清和会の政治資金については、事実関係について慎重に精査が行われていると聞いておりますので、それを踏まえて清和会の方で適切に対応されると考えておりますし、説明がされるものと考えています」

 「適切に対応する」「事実関係の精査や確認」など。この2つの言葉を覚えておいて下さい。10日、地元の静岡で取材に応じた安倍派の塩谷座長です。

 塩谷立座長:「いま現在、捜査が進んでいると聞いているが、具体的な事実関係をしっかり把握するなかで今後、適切に対応してまいりたい」

 この2人だけではありません。

 萩生田光一政調会長:「慎重に事実関係を確認して、適切に対応していただく」

 松野博一官房長官:「今後、事実確認のうえ、適切に対応するものと認識しています」

 世耕弘成参院幹事長:「派として誠実に事実関係を慎重に調査確認をして、適切に対応してまいりたいと思います」

 9日も…。

 高木毅国対委員長:「もうすでに捜査が始まっていると聞いているので、慎重に事実関係を確認して適切に対応していくということにつきます」

 偶然にしてはあまりにも一致する言葉が多いように思えます。そして、共通点はもう一つ、具体的な説明がないこと。

 高木毅国対委員長:「(Q.ご自身や秘書にすでに任意聴取が入っていることはあるのでしょうか?)それも含めて今まさに刑事告発されている、そしてまた捜査に入っていると聞いておりますので、今はしっかりと事実関係を確認していく」

 キックバックは派閥ぐるみで行われていた可能性があります。パーティー券の販売ノルマを超えた収入について、安倍派から議員側に収支報告書に記載しないでほしいと指示があったことが新たに分かりました。

 9日に続き10日も岸田総理と麻生副総裁が会った可能性があります。岸田総理は松野長官を近く更迭する方針で、その他の閣僚や自民党幹部については今月中にも交代させる方向で検討に入りました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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