【謝罪】必要な報告書提出せず 松田正議員 鳥取市内を中心に82泊の「ホテル暮らし」 鳥取県議会

【謝罪】必要な報告書提出せず 松田正議員 鳥取市内を中心に82泊の「ホテル暮らし」 鳥取県議会

鳥取県議会の松田正議員(米子市選挙区)は9月7日、2022年度に政務活動費を使い鳥取市内を中心に82回もの宿泊を繰り返していた問題について、経緯などを説明する記者会見を開いた。一連の宿泊を「効率よく議員活動を行うためだった」と釈明する一方、政務活動費の支給に必要な報告書の提出漏れや頻繁な宿泊は、県民の理解を得られないものだったとして謝罪した。

松田議員は22年度に、政務活動費のうち、調査活動に伴う交通費や宿泊費などに支給される調査研究費を使い、鳥取県内外の宿泊施設に82泊していた。このほかにも県議会への出席などのため、別枠の公費で74回の宿泊があり、合計すると5カ月以上にわたり「ホテル暮らし」をしていた。

地方自治法や鳥取県政務調査費交付条例、関連規則などに宿泊日数の上限は定められておらず、明確なルール違反には当たらない。会見では、松田議員もこの点を強調し「ルールに則って行っていた」と説明した。

ただ鳥取県議会の「政務活動費の使途及び支出手続きに関する指針」には、交通費や宿泊費などについて「その額及び内容は社会通念上許容されるものであること」と留意事項が記載されている。松田県議は問題の発覚した8月以降、同じ会派の議員や支援者、有権者などから不適切ではないかと指摘を受けたと振り返り、「いま思えば常識から外れた行為だったかもしれない」と反省の色を見せた。議員辞職や会派離脱の考えはないという。

松田議員は8月23日付で22年度の政務活動費収支報告書を訂正。支給された政務活動費約183万円のうち、県内での宿泊に使った41万2420円は9月4日付けで返納を完了。返納の理由はあくまで当時の記録がなく、報告書を提出できないケースが含まれているためとした。

長期かつ頻繁な宿泊の理由については、「必要な議員活動のためだった。その自負がある」と説明。コロナ禍で地元支援者などとの面会機会が限られる中、農林水産関連の調査活動やサイクルツーリズムを活用した地域振興、インバウンド需要の復活などに取り組んでいたとし、「その後の議連の立ち上げなど、一定の成果があった」と語った。

松田議員の収支報告書によると、宿泊していた鳥取市内のホテルは一般的なビジネスホテル。鳥取市と地元の米子市との移動には。車で往復3時間ほどかかり、時間や経費を節約する意味合いがあったという。ただ、一部の宿泊にはコロナ禍で業績の落ち込む観光業を支援するための「県民割」などを使っていた。これも宿泊費を減らす意図があったと釈明したものの、期間によっては飲食店などで使用できるクーポンが付いており、制度の利用に対し県民の理解が得られるかは不透明だ。

鳥取県議会議員には議員報酬とは別に、毎月25万円、年間300万円の政務活動費が支給されている。使われなかった活動費は返還する仕組みで、22年度は県議34人に総額約1億200万円が支給されたのに対し、このうち29人が合わせて3000万円ほどを返還している。

(2023年9月7日放送 ニュースevery日本海より)

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