【砂糖の価格上昇】理由はサトウキビを「バイオエタノール」にする動き広がる 暮らしへの打撃しばらく続く【専門家が解説】(2023年9月6日)

【砂糖の価格上昇】理由はサトウキビを「バイオエタノール」にする動き広がる 暮らしへの打撃しばらく続く【専門家が解説】(2023年9月6日)

砂糖の価格が高騰している問題について、砂糖の流通に詳しい桃山学院大学経済学部教授の辻洋一郎さんに話を聞きます。

――なぜ砂糖の価格が上がっているのでしょうか。

砂糖の精製前となる「粗糖」の輸入、国際価格が上昇していることが理由かと思います。その価格に引っ張られてしまい、国内価格も上がっています。

――価格上昇の原因について、3つの理由があるそうですね。それぞれについて詳しく教えてください。

【砂糖価格上昇の原因】
●異常気象:タイやインドで干ばつ
●為替:円安のため多額の円が必要に
●石油の高騰:砂糖の精製のため大量の石油を使う

1つめは異常気象です。春にエルニーニョ現象が発生したのでタイやインドで、不作や収穫の遅れが発生したのです。2つめは円安です。3つめは砂糖を精製する際に、国内で加熱する熱源として大量の石油を使います。その石油の価格が上がっているので、砂糖の価格が上がりました。

原産国でサトウキビの利用目的が変更に

――砂糖価格上昇の3つの理由以外に、新たな原因もあるそうですね。

「原産国でサトウキビの利用目的が変わった」ことも理由の1つです。主要原産国はブラジルとインドになります。特にブラジルは昔から、サトウキビから砂糖を作らずバイオエタノールを作っています。バイオエタノールは砂糖より高い一方で、ガソリンよりも安く作ることができます。石油の価格が上がるとガソリンも上がります。バイオエタノールを添加することで、安く済ませることができるのです。

急速な広がりを見せるバイオエタノール

――ブラジルがバイオエタノールを作る動きをしているのは、国際的に影響を与えますか。

ブラジルのような燃料の代替はインドでも広がっています。インドではエタノールを添加した燃料が2月から解禁になりました。半年でエタノールを添加した燃料の販売店舗が1300店舗になったという話もあります。つまり急速に広がっているのです。

――サトウキビを砂糖にせず、バイオエタノールにする割合についても教えてください。

現在、50%強がバイオエタノールといわれています。

――全体で流通する砂糖の量も減って、砂糖の国際的な相場も上がっているのですね。

SDGsの観点から、石油を代替する環境問題の改善に各国が取り組み始めたのだと思います。

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