老舗旅館の排水から基準値の9倍の大腸菌が検出されました。ジャンボエビフライが名物のこの旅館。何があったのでしょうか。
■老舗旅館の排水 9倍の“大腸菌”
すぐ目の前に伊勢湾が広がる愛知県南知多町の「まるは食堂旅館」。食堂に宿泊施設と温泉を併設しています。「まるは」は創業70年以上で、名物の「ジャンボエビフライ」で有名です。そんな老舗人気店が今、揺れているのです。
名古屋から来た客:「エビフライ定食。めっちゃおいしかった。デカかった、名古屋から来たが、あんなの食べたことなかった」「(Q.旅館の排水に大腸菌が)きのうのニュースでやっていて、ここへ(店に)電話したら『通常通り営業してます』」
名古屋から来た客:「コース料理なのでこんな感じなんですけど…。説明してもらって、私たちが食べても問題ないというのがちゃんと分かれば不安とかなく、また定期的に行けると思う」
名古屋海上保安部によりますと、今年5月、職員が巡回中に「まるは食堂旅館」の排水溝から白く濁った水が流れているのを発見。その後の調査で、排水から基準のおよそ9倍の大腸菌群が検出されました。
地元の人:「ちょっと嫌ですね」「(Q.水飲んでしまう時も)さっき飲みましたよ」
周囲には漁協が2つと海釣り公園。また直線距離でおよそ4.5キロのところには海水浴場もあります。
釣り人:「大腸菌のことは知らなかったので、ちょっと怖いですね。さっき釣ったばかりの魚もあるんですけど…」
一体、原因は何なのか。旅館の従業員が重い口を開きました。
■家宅捜索も 従業員語る原因は
「まるは食堂旅館」従業員:「排出された水と温泉の水は別のルート。そこに関しては関係ありません。トイレ?もそうなのかな。濾過(ろか)槽がいくつもあるので分かりません」
排水処理に詳しい専門家は、こう指摘します。
排水処理に詳しい 山口大学工学部 今井剛教授:「旅館が下水道に接続されていなくて、浄化槽に排水が入って処理されている場合は、浄化槽の管理が不十分で大腸菌が出る可能性がある。いけすみたいな所があって、魚とか飼われている場合に(環境衛生)不十分だと魚の餌(えさ)とフンとかを餌にして大腸菌が増える可能性がある」
「まるは食堂旅館」の社長は、「捜査に真摯に協力する。原因をしっかり調査してほしい」とコメントしています。
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