台湾の蔡英文総統は中米などの訪問を前に会見を行い、圧力を強める中国を念頭に「民主的な価値観を共有する友好国と協力を深める」と述べ、友好国との外交関係を深め、対抗する姿勢を示しました。
蔡英文総統は29日から10日間で、アメリカを経由するかたちで中米を訪問する予定です。
中米では、ホンジュラスが今月、台湾と外交関係を解消し、中国と国交を樹立するなど、中国による外交面での切り崩しが進んでいます。蔡総統は訪問を通じて、外交関係のある国をつなぎ留める狙いがあるとみられます。
蔡英文総統「外部の圧力は我々が世界に進出する決心を妨げられない。台湾は揺るぎなく自由民主の道を歩み、世界に赴く」
蔡総統は出発前の会見で、このように述べた上で、中国を念頭に「民主的な価値観を共有する友好国と協力を深める」と訪問の意義を強調しました。
蔡総統はアメリカを訪れた際に、マッカーシー下院議長と会談する見通しで、「台湾統一」を掲げる中国が圧力を強める中、アメリカとの連携強化を図るとみられています。
一方、中国の台湾政策を担う部門は、「台湾海峡の平和を破壊する挑発行為だ」とした上で、蔡総統が下院議長と接触すれば、「必ず対抗の措置をとって反撃する」と強く反発しています。
(2023年3月29日放送)
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