“アメリカの裏庭”で…中国“影響力”高める狙いか ホンジュラス“台湾断交”で蔡英文総統が「中国の無意味な金銭外交」【news23】|TBS NEWS DIG

“アメリカの裏庭”で…中国“影響力”高める狙いか ホンジュラス“台湾断交”で蔡英文総統が「中国の無意味な金銭外交」【news23】|TBS NEWS DIG

中米のホンジュラスが台湾と断交し、中国と国交を樹立しました。台湾の蔡英文総統は“金銭外交”と中国を非難していますが、蔡総統が就任した2016年以降、台湾と断交した国はこれで9か国目。中でも半数以上の5か国が中米諸国です。“アメリカの裏庭”と言われる中米。中国が狙うワケとは。

台湾の蔡英文総統が発表したビデオ談話。

台湾 蔡英文総統  
「台湾人民は“脅されても”引き下がらないことを世界に証明した」

蔡総統が非難する相手は中国です。
3月25日、中米ホンジュラスの外交トップが北京入り。翌日、ホンジュラスは台湾と断交し、中国と国交を樹立しました。

台湾 蔡英文総統  
「私たちは中国との無意味な“金銭外交”の競争に参加しない」

台湾メディアによると、ホンジュラスは断交を決める直前に台湾に対して経済支援を要求したといいます。

台湾の外交部長
「ホンジュラス政府は私たちに対して数十億ドルの巨額の援助を要求し、中国の援助プランと比較した」

こうした中、中国外務省は…

中国外務省 毛寧報道官
「(中国は)ホンジュラスと各分野における互恵協力を推進し、経済や社会の発展を助け、現地の人民に幸せをもたらす」

蔡政権は民主主義を前面に打ち出し、中国に対し強硬な姿勢を取り続けています。

中国はその反発として、台湾と外交関係を持つ国々に接近。蔡英文総統が就任した2016年以降、台湾と断交した国はこれで9か国となりました。

中でも半数以上の5か国が中米諸国ですが、その背景にはアメリカと中国の対立があります。

笹川平和財団 小原凡司 上席研究員
「中国はアメリカ周辺に基地を持っていませんので、ラテンアメリカ・カリブ諸国はアメリカにとっては裏庭のような地域ですから、ここに中国の影響力が向上し、軍事力等も展開されることになれば、アメリカにとって大きな脅威と認識される」

中米は“アメリカの裏庭”と言われてきた地域。そこで中国の影響力を高める狙いがあるといいます。

笹川平和財団 小原凡司 上席研究員
「例えばその国の中に中国人民解放軍が展開できるような施設を作らせるとか、そのほかにも国際社会において中国の主張を支持するように求めるとか、そういった影響力を行使する梃子として使われる可能性がある」

こうした中、台湾で騒然とする空港に姿を見せたのは、台湾の最大野党・国民党に所属する馬英九前総統。目的は中国への訪問です。

国民党 馬英九 前総統
「若者の情熱的な交流で台湾と中国の現在の雰囲気を改善し、平和がもっと早く私たちのところに来ることを望んでいます」

中国に近いとされる馬英九氏。総統経験者が中国を訪問するのは分断以降初めてで、中国から台湾への揺さぶりはしばらく続きそうです。

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