岡山県に住む女性が「いや、やばくない?電気代11万って。家のローンより高い。電気代破産する」とSNSに投稿しました。今、こうした光熱費の高騰を嘆く投稿が、SNS上にあふれています。現状を取材しました。
■10万円の請求書「ドッキリかと思った」
北海道旭川市は19日、最低気温マイナス17.8℃と、今季一番の冷え込みとなりました。
街の人:「痛いぐらい寒い」「(Q.どこらへんが痛い?)全部痛いです。顔とか体じゅう冷えちゃって」
他にも、全国87の地点で今シーズン最低気温を記録しました。
そして、20日は一年で最も寒いとされる「大寒」。この日を待っていたのか、来週にかけて今シーズン最強寒波がやって来ます。
暖房器具もフル稼働せざるを得ませんが、気になるのは、高騰し続ける「光熱費」です。
県内全域が「豪雪地帯」に指定されている山形県。米沢市で、オール電化の一戸建てに夫婦と次男、3人で暮らす家族に今月の電気代を聞いてみました。
平間史恵さん(40代):「10万1822円です。衝撃的な金額で、思わずスマホを裏返して、嘘じゃないか。ドッキリじゃないかと思ってしまいました」
去年1月の請求額は5万7497円。1年で倍近くに値上がりしています。
平間さん:「今までは床暖房で、ここから熱が出ていましたが、床暖房を切ったので、今はエアコン1台です」
ネコと暮らしていることもあり、家の中は常に暖かくする必要があり、節電をしながら、寒波を乗り切れるか不安だといいます。
平間さん:「食費を切り詰めるといっても、食料品も値上がりしていますから。どうやって工面していいのか、悩んでいます。月々の(家の)ローンより、はるかに金額が多いですので。(来月以降も同程度だと)貯金を崩さないといけなくなりますよね」
■電気代5万円…給料上がらず「節約疲れ」
電気代の高騰に頭を悩ませているのは、雪国だけの話ではありません。
静岡県浜松市で、オール電化の1戸建てに暮らす夫婦。
あきさん(60代):「今からお風呂に入ります。お風呂の給湯温度は40℃設定です。お風呂は、続けて入るように努力しています」
他にも寝る時には湯たんぽを使ったり、電気代の安い早朝や夜間に電気を使ったりと、普段から細かな節電を心掛けていたといいますが…。
あきさん:「普段でも、冬は結構高いが、今回のは別物。こんな5万円なんていくの初めて」
去年1月の電気代は3万9053円でしたが、今月は5万1209円に。節電で電気使用量を1割あまり減らしましたが、電気代は1万円以上上がってしまいました。
あきさん:「今年の冬は寒いし、節約が難しい。節約疲れというか、コロナとかあって疲れるし。こんな色々と値上げされちゃうと、給料は上がらないし、困っちゃいます」
■家の中でも“マスク”着用…寒さしのぐ
冬の寒さは、高齢者の体に特に負担をかけます。
埼玉県川口市内で、年金を受給しながら、一人暮らしをしている松田容子さん(70代)。
松田さん:「(Q.直近の光熱費はいくら?)2万7000円近く。驚きました。去年と1万円ぐらい違う」
松田さんは、東京ガスで電気代とガス代をセットにすることで、割引になるプランに入っています。去年と比較すると、電気代は2000円ほどの上昇で済みましたが、驚くべきはガス代がおよそ6000円も値上がりしています。
これは、電気代が高騰しているため、ガスファンヒーターを積極的に使うようにしたことが理由だといいます。
この冬は、無理のない範囲でエアコンも極力消し、ホットカーペットを利用するなど節電に取り組んできた松田さん。室内では、ポンチョをずっとかぶって過ごしていたほか…。
松田さん:「家の中でマスク。マスクすごく温かいです」
常時、手作りの布マスクを着用。味噌汁や温かい甘酒を飲むなどして、体の中から温めるよう心掛けてきました。
松田さん:「じっとしていると、余計寒い。一生懸命、掃除でもしましょうか。動いていると、確かに寒くないかも。とりあえず、寒さを乗り越えていかないと」
来週にかけてやってくる今シーズン最強の寒波。記録的な寒さを節電しながらどう過ごせばいいのか。松田さんは頭を悩ませています。
(「グッド!モーニング」2023年1月20日放送分より)
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