ウクライナ侵攻で台頭してきたロシアの民間軍事会社「ワグネル」 受刑者を戦場に送り存在感を誇示する組織の実態とは?【サンデーモーニング】【手作り解説】|TBS NEWS DIG

ウクライナ侵攻で台頭してきたロシアの民間軍事会社「ワグネル」 受刑者を戦場に送り存在感を誇示する組織の実態とは?【サンデーモーニング】【手作り解説】|TBS NEWS DIG

受刑者さえ戦場に送り込んでいるロシアの民間軍事会社「ワグネル」。“プーチン大統領の料理人”の異名をとる人物が創設し、“影の軍隊”とも呼ばれるワグネルとは、どういった会社なのでしょうか。

■主導的立場で残虐行為
 2014年に創設されたワグネルですが、イギリス国防省の分析では、ロシア軍が侵攻当初から支配するウクライナ東部の戦闘で中心的な役割を果たしていたほか、ドイツの調査によると、虐殺のあったブチャでは、主導的な立場で残虐行為を行っていたと言います。また、ウクライナのゼレンスキー大統領に対し、何度も暗殺を仕掛けてきたとも伝えられています。

■多数の受刑者を戦場に
 ワグネルは、本来、給料を払って雇った「傭兵」を派遣する会社ですが、ウクライナ侵攻で、ワグネルが投入している5万人のうち4万人が受刑者。 現在、激しい戦闘が続くバフムトでは、ワグネルの戦闘員だけで1000人が死亡し、このうち9割が受刑者だといいます。AFP通信によると、ワグネルは、受刑者に対し、最前線で”決死”の前進を命じ、発砲するウクライナ軍の位置をあぶり出すことに利用。いわゆる、捨て駒として受刑者を投入しているというのです。

■“プーチン大統領の料理人”
代表を務めるのは“プーチン大統領の料理人”と呼ばれるプリゴジン氏です。イギリスのメディアによると、プリゴジン氏は10代のころ、強盗などの罪で10年間刑務所に服役。出所後にホットドッグの屋台を開いて資金を貯め、自分のレストランを構えるまでに成り上がりました。その後、プーチン氏が来店し、繰り返しケータリングを受注する中で、親密な仲になったといいます。 2002年には、プーチン氏とブッシュ元大統領との食事会が、
プリゴジン氏の経営する水上レストランで催されました。

■「ワグネル」の由来
 さて、その「ワグネル」の名前の由来ですが、ドイツの作曲家ワーグナーのロシア語読みに ちなんだとされています。ワーグナーの「ワルキューレの騎行」。かつて、ヒトラー率いるナチス・ドイツも、戦意高揚に利用したとされます。

■シリアやアフリカの紛争国へ
 ワグネルが戦闘を行うのは、ウクライナだけではありません。ロシアが支援しているアサド政権のシリアの内戦では、反体制派を抑え込む役割で暗躍。その後、アフリカの紛争国などにも顧客を広げていったとみられています。

■世界の中でも特殊な民間軍事会社「ワグネル」
実は、この民間軍事会社、ワグネルだけではなく、アメリカやイギリスなどに、数多く存在します。イラクでは2007年、アメリカの軍事会社「ブラックウォーター」が要人の警護中に銃を乱射。民間人17人を殺害、大きな問題となりました。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、そもそも、民間軍事会社の主な業務は、警備や物資の補給など、後方支援でワグネルのように、最前線で戦闘に参加するなど、戦争そのものに大きな役割を果たすのは、極めてまれだといいます。ワグネルの問題点として、正規軍ではないため、例えば多数の死者を出しても『戦死者にはカウントされない』ことなどをあげます。プーチン政権は、戦場で大きな犠牲を出したとしても、隠ぺいが可能となります。事実上、ロシアの“影の軍隊”として暗躍する、民間軍事会社。国際社会は、どう対処して行けばいいのでしょうか。

(「サンデーモーニング」2023年1月15日放送より)

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