【解説】「後発地震注意情報」 日本海溝・千島海溝沿いでの巨大地震の可能性とは『週刊地震ニュース』

【解説】「後発地震注意情報」  日本海溝・千島海溝沿いでの巨大地震の可能性とは『週刊地震ニュース』

今月から運用が開始された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」。日本海溝と千島海溝で巨大地震発生の可能性が高まった時に発表されます。どのような情報なのか?発表されたらどう対応すべきなのか?社会部災害担当・内藤ミカ記者が解説します。【週刊地震ニュース】

■日向灘震源の地震では宮崎で震度4も 先週は震度3以上が5回
12月12日から18日までの期間、震度1以上の地震が34回発生しました。このうち震度3以上の地震が5回、うち1回は震度4でした。

▼13日午後11時25分頃、鹿児島県瀬戸内町で震度4の地震がありました。この地震の震源は奄美大島近海でマグニチュード6.0、震源の深さは37キロでした。

▼15日午後1時30分頃、北海道寿都町やニセコ町などで震度3の揺れを観測する地震がありました。震源は後志西部、マグニチュードは4.3、震源の深さは13キロでした。

▼16日午前9時25分頃、栃木市や埼玉県行田市などで震度3の地震がありました。この地震の震源は茨城県南部、地震の規模を示すマグニチュードは4.2、震源の深さは80キロでした。

▼18日午前0時54分頃、石川県珠洲市で震度3となる地震がありました。震源は石川県能登半島沖、マグニチュードは3.9、震源の深さは10キロでした。

▼18日午前3時6分頃、日向灘を震源とする地震がありました。この地震では宮崎市と日南市で震度4となっています。マグニチュードは5.4、震源の深さは30キロでした。

■巨大地震の可能性高まる「後発地震注意情報」とは
12月16日から新たな地震の情報「北海道・三陸沖 後発地震注意情報」の運用が開始されました。

北海道から岩手県にかけての沖合には「日本海溝」と「千島海溝」という地震をひきおこす2つのプレートの境界があります。

このエリアでは過去、巨大地震が発生したあと、さらに大きな地震が起きていることが分かっています。ひとつは、2011年の東北地方太平洋沖地震「東日本大震災」です。3月9日にマグニチュード7.3の規模の大きな地震が発生し、その2日後の3月11日にマグニチュード9の超巨大地震が起きました。

そして、1963年に択捉島南東沖で起きたマグニチュード7の地震では、そのおよそ18時間後にマグニチュード8.5の地震が起きています。

■大規模地震後の新たな大地震に注意
こうしたことから、想定震源域やその周辺でマグニチュード7以上の大きな地震が起きた時、別の新たな大きな地震「後発地震」が起きる可能性が相対的に高まっているとして注意を呼びかけるために、気象庁が後発地震注意情報を発表します。

■マグニチュード7以上の地震後、巨大地震が発生する確率は「100回に1回」
過去100年程度の間に世界中で発生した大地震を分析したところ、マグニチュード7以上の地震発生後7日以内にマグニチュード8クラス以上の地震が起きる確率は100回に1回程度。マグニチュード8以上の地震発生後に7日以内にマグニチュード8クラス以上の地震が起きる確率は10回に1回程度と言われています。

■大規模地震が頻発している日本海溝・千島海溝
1919年以降におきたマグニチュード7と8以上の地震を表したものです。白い丸はマグニチュード7以上、赤い丸は8以上の巨大地震を示しています。南海トラフ沿いでは地震そのものの数が少なく、マグニチュード8以上という巨大地震は数えるほどしかありません。

一方、日本海溝・千島海溝沿いではマグニチュード7以上の地震がたくさん起きているのがわかります。南海トラフ沿いでは大規模な地震の発生は少ないものの、1回の地震が「巨大地震」である。日本海溝・千島海溝では「大地震」が頻発しているという特徴があります。後発地震注意情報が出る、出ないにかかわらずもともと地震活動が活発なエリアなので日頃からの注意が必要です。

■想定死者最大20万人も…
日本海溝・千島海溝でマグニチュード9クラスの巨大地震が発生した場合、津波による被害が甚大となります。冬の深夜、積雪が多い厳しい状況では死者数は最悪の場合

▼日本海溝地震で約19万9千人
▼千島海溝地震で約10万人
となっています。

■情報発表から1週間は「防災対応をとるべき期間」
日本海溝・千島海溝の想定震源域やその周辺でマグニチュード7以上の地震が発生すると地震発生から2時間後をめどに内閣府と気象庁が合同で会見を行い注意情報が発表されます。1週間は「防災対応をとるべき期間」として、巨大地震の発生に注意し、いつもより地震への備えの徹底を呼びかけます。

1週間後、大きな地震が起きなければ、防災担当大臣が「巨大地震に注意する期間は終了しました」と呼びかけます。

ただ、巨大地震が発生する可能性は徐々に低くなりますが、大きな地震が発生する可能性はあるため引き続き注意が必要となります。

■対象地域は7道県182市町村
後発地震注意情報の対象地域は北海道から千葉県までの太平洋側を中心とした7道県182市町村です。マグニチュード9クラスの最大規模の地震が起きた場合に震度6弱以上、3メートル以上の津波が想定される地域です。

また震源の位置や地震の規模にかかわらず、後発地震注意情報が発表された場合は、これらすべての地域が対象です。

仮に日本海溝・千島海溝で巨大地震が発生した場合、津波による被害が甚大となります。国の想定による冬の深夜、積雪が多い厳しい状況では死者数は最悪の場合

▼日本海溝地震で約19万9千人
▼千島海溝地震で約10万人
となっています。

■南海トラフ巨大地震の臨時情報では「事前避難が必要」
今後30年以内に高い確率で発生が予想されている南海トラフ巨大地震はマグニチュード8以上の地震が発生して、別の新たな巨大地震が発生する可能性が平常時に比べて高まったと専門家などにより評価されると『巨大地震警戒』という臨時情報が出され、一部地域の住民に対して安全な場所に事前に避難してくださいと呼びかけられます。

■後発地震注意情報は「事前避難は求めない」
一方で、後発地震注意情報は後発地震が必ず高い確率で発生するわけではなく対象地域の住民は事前の避難は必要ありません。ただし、情報が発表されてから1週間程度は、日常生活をしながらも、その後の大きな地震に備えて津波が発生した場合に、すぐに避難できるよう備えておくことなどが求められます。

たとえば、

▽夜寝る時は、すぐに逃げられる服装で寝る

▽避難に時間がかかる子どもや高齢者と、同じ部屋で寝る

▽避難グッズを枕元置いておく

▽冬の場合は「防寒具」なども準備。大雪と、厳しい寒さに対応できるような備えが必要です。

■”予知情報”ではない 前触れで少しでも被害軽減を
前触れで少しでも被害軽減を現在の技術では地震予知は出来ませんし、この後発地震情報も地震の予知情報ではありません。情報が出たからといって必ず地震が起きるわけではありませんが地震は突然起こるということを忘れず被害を少しでも軽減させるために、この情報を活用するといいかもしれません。
(2022年12月19日放送)

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