【エリザベス女王逝去】“王室廃止論”にもさらされ…激動の人生を振り返る【風をよむ】【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

【エリザベス女王逝去】“王室廃止論”にもさらされ…激動の人生を振り返る【風をよむ】【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

世界各国との友好とイギリス国民との融和を願いつつ激動の時代を生き抜いてきたエリザベス女王が亡くなりました。

■チャールズ3世が即位

9月10日、正式に王位継承を宣言をした新国王チャールズ3世。

チャールズ新国王
「女王が残した偉大な遺産と国王としての任務と重い責任を深く受け止めます」

チャールズ国王は、エリザベス女王の後を継ぎ、君主として任務を忠実に果たして行く姿勢を改めて強調しました。

■エリザベス女王の逝去に街は・・・、世界は・・・

9月8日、96歳で逝去したイギリスのエリザベス女王。70年に及ぶ在位は、イギリスの君主として歴代最長でした。

ロンドン市民
「国中がこのニュースに大変な動揺と、ショックを受け、悲しんでいます」

ロンドン市民
「彼女は多くの人々にとってお手本となる存在でした」

そして、各国首脳から追悼の言葉が相次いで寄せられました。

バイデン大統領(9月8日)
「亡くなる前にお会いしたが、信じられないほど気品のある女性でした。アメリカ国民の思いと祈りは、イギリス連邦の人々とともにあります」

フランスのマクロン大統領は「フランスの友で、イギリスの歴史に名を刻んだ心優しい女王でした」とコメント。

またエリザベス女王は、イギリスを含む15か国の国家元首であり、それらの国々は「イギリス連邦王国」と呼ばれます。そのうちの一つ、カナダからも…

カナダ・トルドー首相(9月8日)
「女王は思慮深く、賢明で、好奇心旺盛で、親切で、ユーモアがあり、それ以上のものを持っていました」

■25歳で即位

1926年に生まれたエリザベス女王。王女時代、21歳の誕生日に…

エリザベス女王(1947年)
「私の生涯が長くとも短くとも、国民のために、そして王室のために私の一生を捧げることを皆様の前で宣言します。」

1952年、父ジョージ6世が亡くなり、25歳で即位。時の首相はチャーチル。若き女王の誕生は、第2次世界大戦で疲弊した国に明るさをもたらします。

そして、女王は即位から5年後の1957年には、国連を初めて訪問し、演説を行いました。

エリザベス女王(1957年)「私たちは今なお、国連の掲げる理想の達成とはほど遠いところにいます。しかし、落胆してはなりません。世界の人々は国連が努力を続けることを期待しているのです―」

また若い女王は、異文化にも触れ、現地の人々から親しまれます。

1975年には日本を訪問するなど、日本の皇室とも深い交流を続けました。日本も、天皇陛下はじめ多くの皇族が留学先にイギリスを選んできました。

■王室批判にさらされ…

そうした中、90年代以降、当時のチャールズ皇太子とダイアナ妃の離婚問題など、王室は相次ぐスキャンダルに見舞われます。さらに…

1997年のダイアナ元妃の突然の事故死。国中が騒然となる中、その「対応が冷たい」と女王にも批判が向けられます。

ダイアナ元妃の事故死をきっかけに巻き起こった王室廃止論。その危機に際し、エリザベス女王は、毅然とこう語りました。

エリザベス女王(1997年)
「彼女(ダイアナ妃)は非凡で才能のある人でした。国民が彼女への悲しみと敬愛の念でまとまっていることを全世界に示す機会です」

その後、ダイアナ元妃の生涯から学ぶと約束したことが、王室と国民との関わり方の変化につながるきっかけになったともいわれます。

■国民に親しまれる王室

伝統を重視し「国民に親しまれる王室」を模索した女王。

2020年には、ヘンリー王子がメガン妃とともに、王室からの事実上の離脱を表明するという騒動に見舞われましたが、高齢になっても変わらず公務を続ける女王の姿勢は、国民から深い尊敬を集めます。

最近の世論調査でも女王が好きだと答えた人が、75%に上りました。

そして新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた際、女王は異例のビデオメッセージで、国民にこう語りかけました。

エリザベス女王
「私たちは今、共にこの病気(新型コロナ)に立ち向かっています。断言しますが我々が団結し断固たる態度で臨めば必ず乗り越えられます」

しかし、2022年6月、在位70年を記念する式典でも体調を崩して一部行事を欠席し、健康状態が危惧されます。

■亡くなる直前まで公務

それでも女王は、亡くなるわずか2日前も、与党保守党の党首に選ばれたトラス氏を、新首相に任命するなど、最後まで公務をこなしたのです。

トラス首相
「女王は現代のイギリスの礎でした。我が国は彼女の時代に発展し、花開きました」

イギリスで歴代最長70年にわたり在位した女王の亡き後、新たな国王、首相のもとで、イギリスは今後どんな道を歩むのでしょうか―

(「サンデーモーニング」2022年9月11日放送より)

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