【解説】“過剰”なコロナ対策はやめる時期?マスクを外す基準とは?

【解説】“過剰”なコロナ対策はやめる時期?マスクを外す基準とは?

これから、日本ではマスクを外せる日が来るのでしょうか。東京都の医師会が「屋外では今後マスクの着用を見直してもいいのでは」という提言をしました。「医師会が提案する“外していい”具体例」、「これから人が集まって社会を動かしていくための『発想の切り替え』とは」、「感染症の専門家がそろそろ“やめてもいい”という対策は」の3つのポイントについて詳しく解説します。
■「屋外では着用の見直しを」提言 具体的にはどういう場面?
東京都医師会が10日、記者会見を開き、ポストコロナの時代に向けて、感染の再拡大は最小限にとどめつつ、段階的に感染対策を解除していくため、その第一段階として「ソーシャルディスタンスを保(たも)てる屋外ではマスクを外す」という提言が出ました。

東京都医師会 尾崎治夫会長
「いま、いろんなところで『日本はマスクをどうするのか』という話も出ております。屋外で換気のいい場所というのは、それほど感染のリスクがないと思っておりまして、屋外では、今後の着用の見直しをしていってもいいのではないか」

実際に患者を診ている医療側から、このような提案がいまこのタイミングで出てきたわけです。

具体的な場面として、「保育所や幼稚園の外遊び」、「学校の体育・部活動」、「公園・山・川・海」、「散歩・ジョギング」では「マスクを外してもいい」ということです。まさに、これから夏に向けて、特に子供たちにとって「熱中症の危険」がとても高くなるため、このタイミングで着用の見直しを提言したといいます。

そもそも、去年も厚生労働省は「新しい生活様式における熱中症予防行動のポイント」として、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は熱中症のリスクが高くなる恐れがあるので、「屋外で少なくとも2m以上確保できる場合にはマスクを外しましょう」と呼びかけてきました。

国は以前から「熱中症の危険がある外で距離がある時にはマスクを外しましょう」と呼びかけを続けてきわけです。
■もう一歩踏み込み…“マスク外し”屋内でも
なぜ、東京都医師会は改めてこのタイミングでこのような提案をしたのか、尾崎会長は次のような発言もしています。

東京都医師会 尾崎治夫会長
「感染の恐れがあるから、そこではマスクをしましょうという話ではなくて、感染の恐れの限りなく少ない人が集まって社会を動かしていくという発想に切り替えていくべきではないかと思っております」

少しわかりにくい発言ですが、どういうことかというと、先ほどまでは屋外の話をしていましたが、「屋内でも見直しを」という話です。

もちろん、換気の悪い室内で密な飲食の場所などでは、「まだまだマスクの必要性は高い」としつつ、現実的には、そこで「ずっとマスクをしながら食べろ」といってもそれは難しいです。

そのため、このようなどうしてもリスクが高い場面では、「抗原検査キット」を活用して陰性を確認してから人が集まって社会を動かしていくのがいいのではないかということです。つまり、「マスクと検査をうまく活用していきましょう」ということで、一歩踏み込んだ提案をしているわけです。
■「もうやめる時期」過剰なコロナ対策とは
そして、感染症の専門家である大阪大学医学部・忽那賢志教授からも「過剰なコロナ対策はもうやめる時期なんじゃないか」という提言が出てきています。

例えば、以下のような対策はまったく無駄ということではないですが、不必要だったりかえって不衛生だったりするケースもあるといいます。

(1)誰かが触った机やイスを何度も消毒

何度も消毒したとしても、そのあと別の何かを触れば、やはり感染のリスクは出てきます。

(2)レストランのビュッフェにおける取りに行く時の使い捨て手袋

1回1回新しいものに取り換えできればいいですが、1回使った手袋を一度テーブルの上に置いて、また取りに行く時に同じものを使い回すということでは、手袋自体が汚染されてしまうのであまり意味はないということです。

(3)エレベーターのボタンに付いている抗菌シート

抗菌シートは、そもそも抗ウイルス効果があるのか疑問で、たくさんの人が何度も触れば、ウイルスが残ってしまう可能性があるといいます。

■徹底すべきは“こまめな手洗い”? 「科学的根拠に基づいたメリハリある対策に」
こうしたことを頑張るよりも、もっと重要な感染対策があります。忽那教授によると、「一人一人がこまめに手を洗うこと」です。結局このシンプルな対策に行き着くわけです。

日本でコロナにかかって亡くなる割合である「致死率」は、「Our World in Data」によると、一時期の約5%から0.37%と大きく下がっています。忽那教授は、「徹底すべき対策に『集中』するために過剰な対策は見直すべき」と話しています。また、感染症学が専門の国際医療福祉大学成田病院・松本哲哉医師は、「科学的根拠に基づいたメリハリある対策に変えていくことが大切」だと主張しています。

海外と違って、日本はあくまでも自主的な取り組みなので、「マスクを外すと人目が気になる」など社会の「同調圧力」があります。安心して他人の目も気にせずにマスクを取れるように、松本医師は「国がマスクを外すべき明確なわかりやすい基準を示すべき」だと強調しています。

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世界的にもウィズコロナの日常が当たり前となりつつある中、私たちもマスクを常に持ち歩き、場面に応じて着けたり外したりする生活に移行する時期に来ているようです。科学的根拠に基づくルールをしっかりと頭に入れて、メリハリある感染対策を心がけましょう。
(2022年5月11日放送「news every.」より)

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