【解説】南海トラフとの関連は?各地で震度4が6回『週刊地震ニュース』

【解説】南海トラフとの関連は?各地で震度4が6回『週刊地震ニュース』

今月4日から10日の1週間に震度1以上の地震は50回ありました。うち震度4は6回も。地震が多いと感じている人が多い中、愛知県東部の地震は南海トラフ巨大地震の震源想定域が震源でした。メカニズムなど関連は?

ここ最近の気になる地震活動について掘り下げる週刊地震ニュース。先週、国内では震度1以上の地震が50回発生し、さらに震度4のやや強い地震も6回ありました。

各地で相次ぐ震度4の地震、先週金曜日、気象庁の会見でも質問が出ました。地震の担当者は「回数が多いと思うけれど、震源がそれぞれ離れているので相互に関係しているとは考えにくい」と説明しています。

地震活動を長い目で見ると、多かったり少なかったりする時期を繰り返している。その中の多い時期と言えるのではないでしょうか。
先週、各地で発生した地震です。群発地震が続く、石川県能登地方では、4日と8日に震度4の揺れとなる地震が相次ぎました。

先月の大きな地震以降も、活発な地震活動が続いている福島県沖でも、4日と6日にマグニチュード5クラスの地震がありました。宮城県や福島県で震度4の揺れとなっています。

6日夕方、和歌山県北部を震源とする地震では和歌山県湯浅町で震度4となりました。マグニチュードは3.6でしたが、震源の深さが6キロと浅く、震源の直上に近いところやや強く揺れました。

7日の午前9時半頃におきた愛知県東部の地震では、新城市で震度4となりました。マグニチュードは4.7、震源の深さは11キロと浅い地震でしたが、愛知県で震度4の揺れは2020年9月以来のことです。
愛知県東部が震源、南海トラフ巨大地震との関連は?

震源だけをみると、想定される南海トラフ巨大地震の想定震源域に入ることになります。ただ、断面から見ると南海トラフ巨大地震を引き起こすであろう、フィリピン海プレートの上側、陸のプレートの中、浅い場所で地震がおきたことが分かります。
想定されるプレート境界地震とはメカニズムは異なります。またマグニチュードも4.7と、それほど大きくなかったということで、南海トラフ巨大地震には影響を与えないのではないかとみられています。

一方で専門家は別の指摘をしています。
地震の専門家 環境防災総合政策研究機構・草野富二雄さん
「南海トラフのプレート境界で次の地震に向けエネルギーをためている過程で、その周辺に断層など影響を与えて、震源域などで地震をおこしやすい段階に入っているのではないか」

プレート境界でひずみがためている中、少し離れた東海地方や近畿地方の浅い場所にもひずみの影響を与えるのではないかということ。

東日本大震災がおきる前にも東北地方の内陸部で大きな地震が相次いでいます。懸念されている南海トラフ沿いの巨大地震の発生確率は、今後30年間で70%~80%と高い確率となっています。今回の地震を契機として、室内の家具の耐震固定など個人で出来る地震対策を進めて引き続き地震への備えをお願いします。

以上、週刊地震ニュースでした。
(2022年4月11日放送)

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