岸田新総裁のもと自民党の新たな体制が発足しました。一方、野党側は早くも「政治とカネ」をめぐる問題を追及する構えです。
午後、行われた自民党の臨時総務会。
自民党 岸田文雄 総裁
「幹事長には甘利明君」
政調会長には高市氏、選挙対策委員長には遠藤氏が就任しました。岸田カラーが出たのは当選3回の福田氏の抜擢です。
自民党 福田達夫 総務会長
「私は見ていただいた通り軽量の総務会長でございます。走り回る汗をかく総務会長として、この総務会の運営をしっかりとやっていきたい」
一方、党のナンバー2である幹事長に就任した甘利氏には、ある過去が・・・
甘利明 経済再生相(当時)
「閣僚の職を辞することを決断しました」
安倍政権で経済再生担当大臣を務めていた際に建設会社側から大臣室などで100万円を受領。UR=都市再生機構との補償交渉での口利き疑惑が浮上したのです。
甘利明 経済再生相(当時)
「記憶があいまいなところもありますから、きちんと整理をして説明をしたい」
結局、不起訴とはなったものの野党側は国会での説明が尽くされていないと指摘しています。
立憲民主党 安住淳 国対委員長
「いずれ国会で説明をするというお話をしたまま、一切説明をしないで今日に至っておりました。きちっと国会での説明責任を求めたい」
野党は来週調査チームを立ち上げ、本格的に検証するとしています。きょう、甘利氏は・・・
自民党 甘利明 幹事長
「私はこの事件に関して事情を全く知らされていない。秘書がURと接触していたこと自体を知らされてない。寝耳に水」
甘利氏はすでに説明を尽くしたとする一方で、野党が求める国会招致について、“対応は国会が決める”との認識を示しています。
党の役員人事に続き、岸田総裁が取り組むのは今月4日に発足する内閣の組閣人事です。
岸田総裁は早くも、▼内閣の要・官房長官に、最大派閥・細田派の松野元文科大臣を起用する意向を固めました。▼財務大臣には麻生派の鈴木元オリンピック・パラリンピック担当大臣を起用することを決めています。また党幹部などによりますと、▼竹下派の茂木外務大臣を再任させる他、▼麻生派の山際衆院議員を入閣させる方向で最終調整しているということです。この他、萩生田文科大臣も主要閣僚に起用される見通しです。
岸田総裁は、総裁選で戦った野田元総務大臣も党や内閣の要職で起用する姿勢を示してきたことから入閣が予想される他、これまで、「中堅・若手の思い切った登用が必要だ」と語ってきました。閣僚人事でどのような「岸田カラー」を打ち出すのか注目されます。(01日15:38)