自民党の多くの「派閥」が解散したなか、いま復活の兆しが出てきているようです。その背景には何があるのでしょうか。
■なぜ?“派閥”が活発に
高柳光希キャスター:
自民党は非常に大きな政党なので、議員全員が同じ意見を持っているわけではありません。そのため政策や理念を共有する議員が集まり、いくつかのチームを作る。そのチームがいわゆる「派閥」と言われています。
ただ、2023年に発覚した政治資金パーティーをめぐる裏金問題が刑事事件にまで発展したことや、派閥が“大臣ポスト”や“党の役員ポスト”を分け合うといった人事問題の温床になっていたことが不信を招くことになりました。
これを受け、当時の岸田政権が信頼回復に向け、自らが会長を務めていた宏池会(旧岸田派)の解散を宣言。その後、最大派閥だった旧安倍派など、麻生派を除く各派やグループが次々と解散を決めたのです。
しかし、2026年2月の衆院選で自民党が大勝したことに伴い、派閥に動きがあったようです。
TBS報道局政治部 与党担当 佐藤浩太郎 記者:
2月の選挙で66人の新人議員が当選し、麻生派に新人議員11人が入会しました。さらに旧岸田派、旧茂木派なども新人を勧誘している状況です。
派閥の動きが活発になった背景には、2月の選挙を経て“政治とカネの問題”を指摘された議員が再び当選し、役職に就くなどしたことや、新人が大量に当選したことなどを受け、それぞれの旧派閥が党内で存在感を発揮しようとする思惑があるとみられています。
裏金の問題の発覚から3回の国政選挙を経たこと、今回の衆院選で自民党が多くの議席を獲得したことで、党内では「裏金の問題にひと区切りついた」という考え方もあります。
■新人議員の会派入り ホンネは?
高柳キャスター:
自民党内では今回当選した66人の新人議員の会派入りについて議論をしているようです。新人議員の本音はいかがですか。
TBS報道局政治部 与党担当 佐藤浩太郎 記者:
「派閥に入らないと情報が入ってこない。教育してほしい」という声の一方、「政治状況が目まぐるしく変わるので今は様子見をしたい」など、様々な意見がありました。
また新人議員に対して、色々な旧派閥から食事会の誘いがあるようです。昔から知っている議員や、同じ都道府県から選出されている議員などから何度も誘われて、「決めきれない」という人もいました。
さらに、特定のグループに参加することで政治活動の幅が狭まることを懸念し、「自由に動けなくなることを避けたい」と、慎重になる声も聞こえました。
井上貴博キャスター:
派閥はどこの組織にもあるので、仕方がないと思います。しかしお金の流れについては透明化するとともに、企業団体献金のあり方も変えるべきだと思います。
演出家 宮本亞門さん:
派閥が日本独特であることが心配です。軸がどうしても人事やカネ、権力なんですよね。
海外のように、政策とか理念を勉強するためにグループに入るのであればいいと思います。せっかく、新しい政治や世界が変わりつつあるのに、「あっちの派閥にいけば、こうだ、こっちにいけば、こうだ」という考えは非常にもったいないと思います。
若手議員が「勉強させてもらいます」と派閥に入ってしまうと、もうその考えの元でしか動けなくなる。全ての派閥を回って勉強できるのであればいいのですが…
出水麻衣キャスター:
現在、勉強会ベースでの集まりは、流動性があるように見えますが、今後(派閥で)がっちり固まってしまうとどうなるのでしょうか。
演出家 宮本亞門さん:
「長いものに巻かれろ」という流れになってしまうのは心配です。それからもう「夜の会合」はやめてほしいですね。
■派閥 本当に必要?本来の役割とは
高柳キャスター:
派閥に賛成か、反対か。自民党内で聞いたところ様々な意見がありました。
【賛成】
「“カネ”と切り離せば問題ない」
「党内で意見をまとめる機能は必要」
【反対】
「“裏金事件”で世間からのイメージが悪い」
「政治活動に制限が出ることも」
TBS報道局政治部 与党担当 佐藤浩太郎 記者:
賛成と反対、どちらも共通するのは「見られ方を非常に気にしている」という点です。
最近の会合に参加した議員の中には、会合のニュースが報じられたとき、すぐSNSの意見をチェックしたり、(久しぶりの参加で)恐る恐る参加する議員も見られました。
高柳キャスター:
現在、衆議院に316人の自民党議員がいます。派閥は「新人教育や意見集約の場」として必要だという意見があります。その一方で、「政治資金」や「重要ポスト」のために存在しているのではという指摘もあります。
TBS報道局政治部 与党担当 佐藤浩太郎 記者:
派閥に厳しい目が向けられた背景には、不適切な会計処理といった“政治とカネ”の問題と派閥が紐づいていたことです。
ただ、「派閥=悪」ということではなく、カネの問題と派閥を切り分け、議員立法を目指す政策集団としての機能といった本来の役割を果たすことが期待されます。
井上キャスター:
高市総理のこれまでの言動を見ると、「派閥政治からの脱却」「長老支配からの脱却」に動いているように見えます。この流れをぜひ突破してもらいたい…
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