頭脳としてのAIに体や乗り物などフィジカルを備えた技術=「フィジカルAI」。2026年はその元年とも言われています。
暮らしや社会を変えるその最先端の技術とは。
いち早く取り組む地元企業を追いました。
テクノロジー見本市でも注目
アメリカ・ラスベガスで1月6日から4日間行われた世界最大規模のテクノロジー見本市「CES」
世界の4500を超える企業が出展しました。
なかでも注目を浴びたのは・・・エヌビディア ジェンスン・フアン CEO
「最も重要なのがフィジカルAIです」
AIに欠かせない半導体を手掛けるエヌビディアのフアンCEOが何度も口にした「フィジカルAI」。AIが現実世界を理解し、ロボットや車などが自律的に動くことを示し、2026年は実用化を見据えた動きが進む「フィジカルAI元年」とも言われています。
部屋を片付け最適レシピの提案も・・・
配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズも、2026年にアメリカで導入予定のロボタクシー=自動運転タクシーの車両を公開。
屋根のようなパーツにはカメラやセンサーが搭載されていて、AIが無人で車を走らせます。一方、こちらは、韓国のLG Electronicsの「LGCLOiD」というロボットです。
例えば、仕事で外出中に、脱ぎっぱなしの洋服を片づけてくれたり・・・
天気予報が「雨」になると、「雨が降りそう」とメッセージで知らせてくれたりします。
さらに、もうすぐ帰って来ると分かれば、冷蔵庫の中の食材を確認し、今ある材料で最適なレシピも提案。
そして、部屋着まで準備してくれます。世界各国がしのぎを削るなか、日本企業は戦っていけるのか・・
出展を支援するジェトロ(日本貿易振興機構)は・・・ジェトロ 河田美緒 理事
「日本の良さでもあると思うが完璧なものを追求する(傾向にある)でもそれが故にスピードが遅くなってしまう。日本も少し変わっていく必要があると思う」
「世の中が変わる」産業ロボット企業の挑戦
その「フィジカルAI」に日本でいち早く挑戦する企業が、福岡県北九州市にあります。1月7日に行われた賀詞交歓会でも・・・安川電機 小笠原浩 会長
「私たちは、フィジカルAIというキーワードで、ロボットを持っていますから、このロボットが浸透する時に、“withAI”という考え方で世の中に浸透していくベースになる年にしたいと思います。これで世の中が変わると思います」北九州市に本社を置く、安川電機です。
AIとネットワークの融合を推進するソフトバンクと「フィジカルAI」の社会実装にむけた協業を開始したと先月発表しました。RKB 本田奈也花 アナウンサー
「様々な機械がならんでいますね、その中で、こちらの機械、フィジカルAIを搭載しているということなんです。早速使ってみましょう」
「何か光りましたね」
「あっ、ジェンガを引き抜きましたね、かなり細かい作業ができるようです」これが、「フィジカルAI」に対応した「MOTOMANNEXT」
オフィス向けなどのフィジカルAIロボットとして、実用化を目指しています。安川電機 ロボット事業部 伊藤毅さん
「自律的に環境を認識し判断して、自律的に行動できるという点が最も違います。具体的にいうと、ロボットコントローラーの中にある自律制御ユニットというところにAIが実装されています。人の認識や判断というところをプログラムにできない、しにくいというような技術の壁があったからです。その部分にAIを活用して自動化をやっていこうという考え方から、フィジカルAIを実現するロボットというのを開発しました」
危険伴う作業にチャレンジ
人間のように空間を認識し、判断することが出来る自律型のロボット、フィジカルAI。
たとえば、どのような場面で活躍するのでしょうか?
安川電機 ロボット事業部 伊藤毅さん
「手術が終わった医療器具を仕分けして洗浄するという工程のチャレンジをやっています。人が現在やっているんですけれども、その作業を行うということは、人の感染リスクがあったり、刃物を触ったりするのでけがをするというリスクがあります。いわゆる人の感覚が必要なんだけど、非常にリスクがあるという現場でこのロボットを入れたいというモチベーションがあった現場です」1月上旬、東京で開かれた国際ロボット展でも、そのデモンストレーションが行われ、課題を抱える多くの企業の関心を集めていました。
安川電機 ロボット事業部 伊藤毅さん
「ロボットを使いたい方々というのは、やはりプログラムで実現出来ない壁があって、それは人にまつわる認識や判断というところがあって、それを(AIの)技術で突破するというようなニーズがあれば、そのいわゆる産業の発展も確実にあるというふうに感じ取れたのが手応えです」
一方で、理想を追求するには、まだまだ課題もあると言います。安川電機 ロボット事業部 伊藤毅さん
「今は、いろいろな用途に特化した、その学習がされたAIというのが使われているのが現状です。それぞれの認識と判断をどう組み合わせるかみたいなところが一つ、技術的に難しいところがありまして、それができると、物を使う上での専門性がなくても使えるようになるんで、技術者じゃなくてもロボットを使うような世界になってきて、社会の中にロボットがいる風景というのが違和感がなくなってくる」
詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2400382
