大分の暮らしを数字で見る 県が「この10年の変化」発表 物価上昇に賃金追いつかず

大分の暮らしを数字で見る 県が「この10年の変化」発表 物価上昇に賃金追いつかず

10月18日は国が定めた「統計の日」です。それを前に県は、この10年間で県民の暮らしや社会がどう変わったのかを示す調査結果を公表しました。県では、2015年からの10年間で、県民の生活実態や経済の動きにどのような変化があったのかを統計データとしてまとめています。今回公表されたのは、賃金や働き方など個人の生活実感に関する10項目と、経済や産業など社会全体の状況に関する9項目です。■楠元記者:「この10年大分でも様々なことが変わりました。街の人たちはどう感じているのでしょうか」■60代会社員:物価高ですね」■飲食業60代:「商店街の食べ物屋さんが昔に比べたら多くなった。若い時はもっと若い人が着る洋服屋がいろいろあった」■30代会社員:「街がすごくきれいになったと思います。駅前とか。遊ぶところもきれいになったと思います」■県統計調査課 寺川直樹課長:「人口問題、少子高齢化などの問題もありますが、相対的には個人の生活実感、社会のありよう共に改善してきた面は多い」数字から見る“この10年の変化”を詳しく見ていきます。県が発表した調査では、10年間の変化を「個人の生活実感」と「社会の状況」の2つに分けて分析しています。「個人の生活実感」には賃金や物価、子育て、健康など10項目、「社会の状況」には人口や治安、災害、農林水産業など9項目が並びますこの中から、県民の関心が高かった2つを詳しく見ていきます。まずは物価。消費者物価指数は2020年を基準年とすると2015年は96.9%でしたが、2025年は108.3%に上昇。この10年で11.8%上がっています一方で賃金。平均年収は378万9900円から385万8400円に、6万8500円増えています。ただし、上昇率でみると0.02%とわずか。物価上昇に賃金の伸びが追いついていないことがわかります。続いて子育て環境です。県内の保育所の待機児童数は10年前の536人からなんと「ゼロ」に。大分市でも保育所の数が増え、子育てしやすい環境づくりが進んでいます。今回の調査データは、今後の自治体の政策づくりにも活用されるということです。

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