■森唯菜アナウンサー:
「全国でイチバン人口が少ない市、歌志内にやってきました。確かに、見渡す限り、車も人もいませんね・・・」
札幌から車で1時間あまり。四方を山に囲まれる自然豊かな北海道歌志内市。人口は約2500人。全国に792ある市のなかで、イチバン少ないことでしられています。
一体どんな町なのか?まずは住民に話を聞いてみることに。
■森アナ:「人いる気配が・・・いない。え、いない。」
住民を探し求めることおよそ20分。
「いらっしゃいました!」ようやく、市民に出会うことができました!
■歌志内市民:
Q歌志内の魅力って何ですか?
「炭鉱のマチって感じだね/あまりせわしくならないというか、いっぱい(人が)いるとあれだから。のんびりしたいから」
「イベントとか行事をたくさん組んでくださるから、歌志内の高齢者は幸せだと思います。そういう機会があるから」
炭鉱のマチ歌志内。
北海道の石炭産業の発展と共に、1948年のピーク時の人口は4万6000人を数えました。当時は炭山まつりや炭鉱会社の運動会で盛り上がったそうです。
しかし、その後国のエネルギー政策の転換と共に石炭産業は衰退。炭鉱のマチから人が去り、いまや全国一、人口が少ないマチとなりましたが…。
(ポスターの表記)「そこそこ便利でそこそこ不便」!「何もないからおもしろい」
市はあえて「イチバン少ない」を強みとしてPRを進めています。
一見ネガティブな要素にも見えますが、市長にそのねらいを聞いてみました。
■歌志内市柴田一孔市長:
「都会からみると、渋滞とかそういう時間のロスはないと思います。
利便性があまりよくないが、自由な時間は確保できますよね/人口が1番少ないですけども、大変いい街ですよということで、魅力をPRしています。」
道路が空いているという良さがあるとはいえ、これ以上人が減らないよう、市は移住者への支援に力を入れています。
■森アナ:
「ぽつんとのぼりがあがっています。キッチンカーがあります」
5年前、千葉県から移住してきた田中一紀さん。移住後に鹿撃ちの免許を取得し、市の猟友会にも所属。自ら仕留めた鹿肉を使ったカレーを作っています。
■森アナ:
「やわらかくて噛むほどシカ肉のうまみ・・」
■田中さん:
Qちなみに歌志内市での制度って利用しましたか?
「住宅の補助の制度と、この事業始める時の創業支援の助成を利用させていただきました」
市は、移住者への支援として、家を建てる際に、最大500万円の補助金を出しています。
田中さんも、その制度を利用し、「山の近くに家を建てる」夢を叶えました。
■田中さん:
「僕はもう全然満足してますけど。毎日シカ獲って。」
Q千葉と比べたら不便なことも多い?
むしろ僕は不便の方が楽しいかな。なんでもそろっているよりなにか足りない方が色々工夫するじゃないですか。そういうのが楽しいんじゃないかなと思います」
■上歌ヴィンヤード遠藤真人さん:
「品質はまあまあいいと思います」
ワイン造りを志し、京都のレストランを辞めて移住してきた遠藤真人さん。
■遠藤さん:
「たまたまブドウ畑に行く機会があって、今後の人生というか、生き方を考えた時に、ちょっとやってみたいと思ったのがきっかけですね」
90年代に炭鉱会社の子会社がブドウの試験栽培を始めたこの土地。
エゾシカの食害などにより長年、取り組みは止まっていましたが、市が土地を引継ぎ遠藤さんらとともにブドウ畑を立て直しました。
■妻・美樹さん:
「炭鉱文化がまだ残っているのかなと思うところがあって。まず、排他的じゃないだれか新しい人が来たらちゃんと仲間に入れてくれるという文化がまだ残っているなと思うのが、歌志内らしいかなと思います」
今はレストランなど飲食店にのみ販売していますが、今後は酒屋での販売なども目指しています。
■遠藤さん:
「歌志内を知ってもらうための1つの役割としては大きな意味があるのかなと思っています/サポートしていただいた皆様に還元できればなという風に考えています」:
■森アナ「市内唯一のスーパーです。2年前にオープンしたということで、新しいですね。」
歌志内で14年ぶりに誕生した食品スーパー。
市民からの要望を受け市が建築した施設に、民間企業を誘致しました。
これまでは買い物するにも隣町の砂川市や赤平市まで車を走らせる必要があったため、市民にとっては、念願のオープンでした。
■歌志内市民:
「いやできたら楽だ。Qセルフレジいかがですかいやもう大体覚えたわ。
若いのにみんな教えてもらったもん。」
「嬉しかったですね。全然なかったもんで。だからすごく便利になってよかったなって。」
「100円ショップが欲しい」という市内の子供たちの意見を店側が取り入れ、食品だけでなく、生活用品も買えるようになりました。
■ダ・マルシェ阿部恵美子さん:
「1日2、3回来る方もいらして、会話もはずむ」
また、4月には道の駅もリニューアルオープン。
これまでは物販がほとんどありませんでしたが、こちらも市民からの要望を受け、カフェや生活雑貨店をそろえたおしゃれな施設に生まれ変わりました。
ピーク時に比べ9割以上減少した人口。
市としては「人口がイチバン少ない」からこそ、市民の声を聞きやすく、取り入れやすいといいます。
■森アナ:
「1番少ないって言うので、ポスターだったり、ウリにできている部分が、(人口が増えたら)できなくなる点はどう感じていますか」
■市長:「下から2番目になったらですか?それは・・・・・(笑)」
■市長:「歌志内に住んでいる方が、歌志内がイチバンいいんだといってもらえれば、それがイチバンの願いであります。
移住した方が、『いや前いた町よりいいね』って言っていただくような町にしていくのがイチバンいいんじゃないかなと思います。
イチバン最後の話がイチバンいいんじゃないですかね・・・」
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