14日の日経平均株価は一時1500円を超える急落となりました。「高市トレード」が一転、株高が株安に。さらには円安も進むなか、暮らしにはどんな影響があるのでしょうか。
■高市トレード“一転”急落へ
第一生命経済研究所 熊野英生首席エコノミスト
「市場では高市さんが(総理に)なるのではという予想が高く、円安が進んでいる」
新総裁の積極的な財政政策を期待した買い、いわゆる“高市トレード”は、売り戻す動きが強まっているとみられます。
円相場では、総裁就任前日の3日には、1ドルは147円台で取引されていましたが…14日は1ドル151円台後半で取引。たったの10日ほどでプラス4円。円安傾向が続いています。
第一生命経済研究所 熊野英生首席エコノミスト
「スーパーなどに行った時の物価高、食料品を中心とした物価高がさらに進むのでは」
■“高市トレード”生活にどう影響?
番組では、皆さんの暮らしに影響のある3つの現場を取材しました。
まずは外食の現場。
客
「他で食べる牛タンと全然違うので、ここの牛タンを食べると他では食べられない」
リピーターが足しげく通う、牛タンを提供する川崎のお店。
仕入れている牛タンはすべてアメリカ産だといいます。そのため2年前は1800円でしたが、現在は2400円まで価格は高騰。
牛たん 杉作 杉山務オーナー
「為替レートで円安ドル高が進んでいるので、これからもちょっと厳しいですね」
客
「(価格が)上がっちゃったらしょうがないと思いつつ、この味ならまあいいかなって」
「値段じゃないというか、それだけの価値があって値上がりは仕方ないかな」
消費者も我慢しながら、店の努力が続きます。
牛たん 杉作 杉山務オーナー
「以前よりも厚く切って『以前よりおいしいね』と、そういうものをお客さんに提供していきたいですね」
■材料高騰 いつまで“100円”ショップ?
便利な雑貨を扱う100円ショップ。どのあたりに影響が出ているのでしょうか…。
60代
「前は(クリアファイル)10枚100円だったんだけど、5枚になっちゃったよね」
8本を100円で販売していた電池は4本へ。内容量などを減らして、価格を100円に抑えていました。
60代
「全部一応100円で売ってるけど、いつまで100円ショップなのかなとも思いますね」
100円グッズの材料自体が高くなっているといいます。材料を輸入しているステンレス製品は、為替の影響が直撃していました。
アイデアセキカワ 関川功代表
「よそよりも安く仕入れているつもりなんですけど、なかなか値上げが止まらないから大変ですね」
一方、海外からはうれしい声が…。
アイデアセキカワ 関川功代表
「お客さんから韓国向けとか台湾向けの注文が入り始めてますね」
■円安による高騰 影響の少ない野菜は?
多くの食品を扱うスーパーでは…。
60代
「お野菜が上がってしまうと困る。毎日食べるものだから」
消費者から出る困惑の声。
40年以上食品を扱っているという秋葉社長。店内で高騰する食品を聞くと…。
アキダイ 秋葉弘道社長
「アスパラ、ベビーコーン、カボチャは影響が非常に出る」
輸入物の多い食品は高騰するといいます。
アキダイ 秋葉弘道社長
「キリがない」
なかでも…。
アキダイ 秋葉弘道社長
「タマネギ。タマネギは一年中国産のものがあります。ただ、国産のタマネギははっきり言って(今が)一番高い」
多くの料理で活躍するタマネギ。
現在、国産は高値。輸入物が増えても、円安の影響で高騰する可能性があるといいます。
さらに、国産ニンニクも高騰しているため…。
アキダイ 秋葉弘道社長
「ということは輸入ものに頼る。こういう輸入のものが値段が上がってくる」
上がると困る食費。気温が落ち着いてきた今、価格の影響が少ない、ある野菜があるといいます。
葉物類です。
アキダイ 秋葉弘道社長
「葉物類、非常に値段が下がってきた。ホウレンソウも200円超えていたが、2割以上、下がっている。レタス類や小松菜は(価格が)下がってきた」
今の季節、育ちやすい気候だという葉物類。円安などの影響を受けても、その分価格は安定しているといいます。
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