実家暮らしをする人の年齢層が若い世代だけではなく、幅広い世代に広がっているという調査結果が出ました。街の人からは共感する声が相次いでいます。
■40代の7割「出る予定なし」
「実家暮らし」20代
「(一人暮らしは)家事とか自分でやるのは大変だし、社会人になってもお金がためづらいのが大きい」
東京都と周辺3県に住む20代から40代を対象に行われた実家暮らしに関する調査の結果です。20代の実家暮らしの割合はおよそ38%と、一人暮らしを大きく上回ったほか、30代・40代でも25%以上を占めました。
さらに、30代では半数以上が、40代では7割以上が実家を出る予定や意思がないと答えています。
「実家暮らし」40代
「今の給料状況ならしょうがない気がします。やっぱり家賃の問題もありますし」
息子が「一人暮らし」60代
「(息子は)自分のことは自分でできる。自立ができるということが(一人暮らしの)メリット」
実家暮らしを巡り賛否両論が分かれるなか、生まれた時から30年以上、実家暮らしを続ける女性の本音とは?
■専門家「重要な生活戦略」
東京などで増えている実家暮らし。今回行われた調査では、その理由について「貯金をしたいから」が20代で50%近くを占めたほか、40代では「家賃などの費用を払えないから」が37%で最多に。各年代共に金銭的な理由が上位となりました。
60代の母親と都内の一軒家で同居しているという保科まりさん(30代)もこう話します。
「進学とか就職というタイミングで(家を)出る必要がない。(職場も)家から通えるので。貯金もできていなかった自分がいるので。実家を出るきっかけがなかった」
母親とは家賃を折半し、食事や洗濯も各々でやっていて、親への依存度は決して高くはないといいます。
「一人暮らしをした方がいいんじゃないかとは思っている。(将来)母が何かあった時とかに戻ってくることを考えると、一人暮らしをもしするとしたら近くにはいたいなと思っています」
千葉大学の宮本みち子名誉教授は、物価高による生活コストの上昇などを背景に、実家暮らしをする人が増え続けていると指摘します。
「親の家に住みながら得た収入で生活をする。貯金をすることと親と同居することはイコールなんです。そういう意味で(実家暮らし)は重要な生活戦略だと思います」
(「グッド!モーニング」2025年9月19日放送分より)
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