自民党総裁選挙の前倒しを巡って、党内で駆け引きが激しくなっています。石破茂総理大臣に近い議員からは「前倒しをするなら解散総選挙をすべき」だと、石破おろしを牽制(けんせい)する発言も出ています。
■参政党“候補者求む”説明会
24日に都内の建物に入っていく人々。窓には、オレンジ色の服を着た人の姿も見られます。こちらでは定員400人を対象に、参政党から立候補したい人向けの説明会が行われていました。外は参政党の政策に反対する人たちも集まるものものしい状況です。
この夏の参議院選挙で、全国すべての選挙区に候補者を立て、勢力を伸ばした参政党。
参政党 神谷宗幣代表
「参政党としては100人体制で(次の)選挙に挑みたい。秋の解散もないこともないかもしれませんので」(1日)
1週間前の週末は大阪で、この週末は埼玉と東京で相次いで候補者募集の説明会を実施。次を見据えた動きを強めています。説明会に参加した人はこう話します。
説明会に参加した20代会社員
「どういう条件があるのかを知りたくて参加しました。参政党は一番『お金については非常に厳しい』と。それはやっぱりこれだけ自民党が、裏金とかですごくたたかれている。議員数を増やしていきたいけど、議員の質が落ちることをすごく警戒している」
■総裁選前倒しなら「解散」 石破総理続投に世論追い風
参院選で大敗したにもかかわらず、石破総理に近い自民党議員からこんな発言がありました。
鈴木宗男氏のブログから
「党内で総裁選前倒しをして、実施すべきだという声が出て来たならば、石破総理は決然と『国民に信を問う』ことが一番わかりやすいことである」
総裁選の前倒しが決まったら、衆議院の解散総選挙に踏み切り、有権者に判断を委ねるべきとの主張です。これに、国民民主党の玉木雄一郎代表がSNSですぐに反応しました。
「衆議院議員は常在戦場。『常に(解散に)備えよ』の心構えが必要です」
この週末に行ったANNの世論調査では、石破総理が辞任すべきと「思わない」という人が49%で、「思う」と答えた人の36%を上回る結果となりました。
今後の焦点が、自民党国会議員に対する「意思確認」の方法です。
自民党 逢沢一郎選管委員長
「書面で意思を示してもらうことに整理することになる」
前倒しを求めることをためらわせる効果がある一方で、前倒しを求めなかった議員は公表されないため、「反対ではなく保留した」などと、都合よく説明することもできます。
意思確認の時期も遅れそうです。逢沢委員長は参院選の総括を終えてから賛否を問う考えですが、その総括自体が当初の「今月末」から「来月上旬」にずれ込む見通しです。
辞任をにおわせていた森山裕幹事長の去就についても…。
自民党 鹿児島県 連藤崎剛幹事長
「経験豊富な森山幹事長に、やはりもう一回この難局の場では『お務めいただきたい』と」
自民党鹿児島県連の会長ポストについて、「辞任」する意向だった森山幹事長が一転「続投」となりました。
総裁選はあるのか、ないのか。今週も激しい駆け引きが続きそうです。
(「グッド!モーニング」2025年8月25日放送分より)
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