このたび、厚生労働省の検討会が、健康のために睡眠時間などは“こうあるべき”と世代ごとに指南する「睡眠ガイド」をあらたにまとめました。同様のガイドは以前にもありましたが、今回10年ぶりに見直されました。なぜ見直したかというと、日本人の睡眠が年々悪化しているからです。
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https://news.ntv.co.jp/category/society/55bddd8fc9ef42d3a79505e9de571c17
そこで、22日の#みんなのギモンは「日本人の睡眠 危ない?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に詳しく解説します。
●「睡眠休養感」が重要
●良質な睡眠、どうすれば?
■国が“睡眠”に危機感…悩みを街で聞くと?
睡眠による休養を十分にとれていない人の割合は、2009年の調査では18.4%でした。目標では、これを15%に減らそうとしましたが、最新のデータだと21.7%と、逆に増えてしまいました。
そして、平均睡眠時間については、世界33の国では8時間28分ですが、日本人は7時間22分です。
◇
睡眠で、どんなことを悩んでいるか、街で聞きました。
会社員(40代)
「3時とか4時に(1回)起きて、またそこから寝ちゃうから、疲れとれてないのかな」
介護職(30代)
「寝られるのは寝られますけど、疲れがとれたかどうかだったら、あまりとれていない。体が重いなとか、ダルいなというのがありながら、仕事には行きます」
飲食業(60代)
「パン屋さんなので、5時間睡眠ですね。毎日です。(仕事の)途中で、寝ちゃいますね。ご飯食べたあとに、寝ちゃうんですよね」
■睡眠時間が短いと…どんなリスクが?
今回のガイドラインでは、男性への調査で、「睡眠が足りないと、こんなリスクがある」ということを示す、次のような結果がでています。
◆1日の睡眠時間が5時間未満の人を7年間追跡調査したところ、肥満になるリスクが1.13倍だったということです。
◆1日の睡眠時間が6時間未満の人を14年間追跡調査したら、心筋梗塞・狭心症などの発症リスクが4.95倍だったといいます。
◆世界中の研究を集めて分析したところ、睡眠時間が6時間未満の人は死亡リスクが明らかに上昇する、というものもありました。
このようにデータを突きつけられると不安にもなりますが、睡眠そのものについてちゃんと考えないといけない、ということでもあります。
■世代ごとに…確保すべき睡眠時間は?
では、どれだけ睡眠時間を確保すべきか。今回、呼びかけられたのは、次のようなものです。
・小学生 「9~12時間」
・中高校生「8~10時間」、
・成人 「6時間以上」
高齢者は、睡眠時間が長すぎると、逆に、健康リスクを生じやすくなるという話があります。
そのため、寝床にいる時間が8時間以上にならないように、とされています。
また、寝過ぎもよくないということでいえば、高齢者だけではありません。この先、正月休みがあると思いますが、「寝だめ」はダメだということです。
睡眠時間は、ためることができないものだといいます。「寝だめ」をすると、平日の体内時計が狂って、海外旅行と同じ時差ボケのような状態になり、肥満・糖尿病のリスクが生じるおそれもあるということなので注意が必要です。
■大事なのは「睡眠休養感」
そして今回、特に呼びかけられたのは「睡眠休養感」が大事だということ。
目覚めた時に、「きょうはよく寝た~!」という朝はありませんか? それが、とても大事なのです。
アメリカの研究では、睡眠時間短いと、死亡リスクが増加するそうです。
でも、睡眠時間が少なくても、「睡眠休養感」が確保できていれば、死亡リスクは増加しないということなのです。
◇
続いてのポイント「良質な睡眠、どうすれば?」について。
街では、特に冬は睡眠の質が悪くなる、という声があがっていました。
パート(40代)
「冬場の方が、暗いと、やっぱり目覚めがスッキリしない感じがする」
主婦(20代)
「すごく乾燥するので、のどがカラカラというか。途中で、たまに起きちゃう」
主婦(60代)
「布団の中の自分の足が冷たいと、なかなか寝付けないというのはあります」
このように、冬に部屋が寒いと、寝つきが悪くなるというのは、研究で実証されています。
■「睡眠休養感」を高めるために…3つのポイント
睡眠の質をよくするためにも、やった方がいい3つのことを紹介します。
まず1つめ、寝る準備として温度を気にしてください。
寝室は、暑すぎず寒すぎない温度にし、冬は冷えやすいので、寝る前にあたたかい部屋ですごすというのも大事です。寝る1~2時間前に入浴し、身体を温めてから床に入ると寝付きがよくなるといいます。
2つめは、リラックスし、脳の興奮を鎮めるのが大事です。就寝前1時間は、家事・仕事・勉強に追われないようにしましょう。
そして3つめ、起きてからは日光がポイントです。日中に、できるだけ日光を浴びると体内時計が調節され、夜、眠りにつきやすいということがあるそうです。
■「寝る前のスマホ」、「カフェイン」、そして…やってはいけない3つのことは?
次に、やってはいけない3つのこと。
1つめは、「寝る前のスマホ」です。
専門の調査では、布団に入ってから6割の人がスマホを見ています。20代女性だと9割が見ているといいます。
質の良い睡眠をとるためには、「ベッドにスマホを持ち込むのはやめよう」と呼びかけられています。
2つめは、カフェインです。飲み過ぎると夜、眠りにくくなる可能性があるといいます。その量は、コーヒーの場合、1日にペットボトル500ミリリットルのものなら1本半くらいまで。
そして3つめは、「眠くない時は、無理に寝ようとしない」ということです。日中の悩み事を思い出して、眠りにつけなくなってしまうといった場合もあるかと思いますが、無理に寝ようとすると、眠れないことに焦って、よけいに寝つけなくなる可能性もあります。
そんな時は、いったん寝床を離れて、静かで暗めの安心感ある場所で過ごして、眠気が訪れてから寝床に入るとよいそうです。今日ぐらいはいいだろうと睡眠時間を削ってしまうなど、ついつい甘く考えがちです。でも、その蓄積が怖いですよ、と呼びかけられています。睡眠は、やはり大事なものです。
(2023年12月22日放送「news every.」より)
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