中居正広氏の代理人はフジテレビの第三者委員会の調査をめぐり、「性暴力の認定」と「守秘義務の解除」について、12日、初めて反論。女性側の代理人は「誹謗中傷への懸念」を指摘しました。スタジオでは、フジメディアHDの大株主「ダルトン」が提案する12人の取締役候補の1人に話を聞きました。
■「性暴力」「守秘義務」めぐり“対立” 中居氏側が「反論」の狙いは
13日、フジテレビの親会社の取締役を務める齋藤氏が取材に応じました。
フジ・メディアHD 齋藤清人 社外取締役
「しっかり時間をかけて、丁寧な聞き取りの末の(第三者委員会の)調査結果だと思っている。何か至らない点があったと今は私は考えていない」
齋藤氏のいう調査結果とは、フジテレビの第三者委員会が出した報告書のことです。
その報告書をめぐり中居氏の代理人は、12日、「調査報告書は、中立性・公正性に欠け、極めて大きな問題がある」と、調査報告書に対して「反論」したのです。
フジテレビ第三者委員会 竹内朗委員長
「女性Aが中居氏のマンションの部屋に入ってから退室するまでの間に起きたこと、性暴力による被害を受けたものと認定した」
2025年3月、第三者委員会は、中居氏と元女性アナウンサーとのトラブルについて「業務の延長線上における性暴力」と認定。
この「性暴力」とは、「強制力を用いたあらゆる性的な行為」などを指し、「心理的な威圧や脅しが含まれ、程度は問題とならない」とする、WHO=世界保健機関の定義を用いて判断したとしています。
これに対し、中居氏側は…
中居正広代理人
「(調査報告書は)『性暴力』という認定を行うにあたり、WHOの広義な定義を使用していますが、日本語としてその言葉が持つ凶暴な響き・イメージには何ら留意することなく、漫然と使用しました。『性暴力』という日本語から一般的に想起される暴力的または強制的な性的行為の実態は確認されませんでした」
こう反論した上で、中居氏の人権救済のため、証拠の開示などを求めました。
さらに、調査をめぐっても食い違いが。
第三者委員会は「中居氏が守秘義務の解除に応じなかった」としていましたが、中居氏側は「当初、守秘義務の解除を提案していた」などとしています。
■狙いは?「反論が一定程度伝われば、目的が達成される」元女性アナウンサー側は「誹謗中傷を懸念」
こうした主張の狙いについて、専門家は…
芸能法務に詳しいレイ法律事務所 河西邦剛弁護士
「中居氏の真の目的は名誉回復。『性暴力ではない』という認定を受けること。その過程、異議を申し立てていく中で、世の中に対して『中居氏側の反論が一定程度伝わった』とするなら、それをもって中居氏は目的が達成できたと考える」
一方、元女性アナウンサーの代理人は、「現時点として被害女性としてコメントすることはない」とした上で、「Aさんら女性(元)アナウンサーに対する憶測に基づく誹謗中傷や、悪意の攻撃が再び強まることを懸念しており、メディアの皆さまには、特段のご配慮をお願いいたします」と回答しました。
■取締役候補に聞く フジの今後
小川彩佳キャスター:
調査報告書が出されたのは3月末ですから、1か月以上経っての中居氏の反論ということになります。まずは、第三者委員会がどう答えるのかを待ちたいですが、これをきっかけに誹謗中傷が広がっていくことは、どなたに対してあってはならないと感じます。
堤さんは、フジ・メディアHDの大株主のダルトンが提案する12人の取締役候補のお1人でいらっしゃいますが、どうご覧になっていますか?
堤伸輔さん:
もし取締役になったら、ダルトンがどうこうということではなく、あくまで自分の判断で行動するつもりです。その立場を明確にした上でお話したいと思います。
これまで何も反論してこなかった中居氏側が、今回、初めて反論しました。まず第三者委員会は反論の中身を受け止めて、吟味・精査すべきで、そこから始めるべきだと思います。
小川キャスター:
この件に関して、フジ・メディアHDの取締役の1人は「調査に至らない点があったとは考えていない」と発言していますが、これについてはどうですか。
堤伸輔さん:
フジ側の取締役が言うべきことではないと思います。第三者委員会は、会社から委嘱されて調査報告を出しますが、会社のコントロールを一切受けずに調査から報告までを行い、事前に報告の中身を漏らすことはできません。
日弁連が「第三者委員会はこうあるべきだ」というガイドラインを作っていますが、フジテレビは、それに満たないものを作ろうとして、強い批判を浴びたわけです。現在の第三者委員会はそうではなく、日弁連のガイドラインを満たしているはずのものです。
だとしたら、今回の中居氏側の要求に対して、それを受け止める責任が第三者委員会にあり、それに反論する権利も第三者委員会にあるわけで、これはフジ・メディアHDやその取締役にはないわけです。会社側が、これについて答えるというのは、一種の越権行為だと受け止めました。
藤森祥平キャスター:
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