トランプ大統領の「同盟国はいつか、同盟国ではなくなるかもしれない」との発言が、各国に大きな影響を与えています。
■戦闘機売却にトランプ氏「性能10%落とす」
週末、レスリングの全米選手権を観戦したトランプ大統領。
トランプ大統領のSNSから
「トランプは、戦い、戦い、戦います」
「戦う相手」について詳しくは述べていませんが、この前の日には戦闘機を巡り驚きの発言が飛び出しました。
21日にトランプ大統領が製造を発表した次世代戦闘機「F47」。敵に気付かれにくい「ステルス性能」が大きく向上します。第47代大統領である自身に通ずる名前に満足げでしたが、にわかには信じがたい言葉を発しました。
トランプ大統領
「同盟国は買いたがっているが、性能を10%ほど落として売りたい。同盟国はいつか、同盟国ではなくなるかもしれないから」
■中国外相、日本にラブコール
ただ、トランプ大統領の揺さぶりに悩むのは、同盟国だけではありません。
中国 王毅外相
「我々こうしましょう、こうしましょう。団結ね」
23日、腕を組んで日本の国会議員らと団結を誓い合ったのは、中国の外交部門のトップ・王毅外相です。
22日、6年ぶりの「日中ハイレベル経済対話」に臨み、日本にラブコールを送りました。
王毅外相
「今日、世界経済の構造は深刻な変化に直面している。一国主義・保護主義の横行だ。中国と日本の経済協力を通じて、世界経済の発展に原動力を注ぎ、ともに、変動と混乱の世界に安定性をもたらすべきだ」
「トランプ関税」は、中国を最大の標的としています。
トランプ大統領
「バイデン(前大統領)のせいで、我々は中国に対し1兆ドルもの貿易赤字が生じている。中国は、我々が望まないほど、莫大(ばくだい)な貿易黒字となっている」
「トランプ関税」が直撃すれば、経済が失速する恐れもある中国は、各国の投資をつなぎ止めるのに必死になっています。
中国 李強首相
「もし世界が弱肉強食のジャングルの法則に戻るのならば、それは歴史の後退で、人類の悲劇だ」
各国の企業トップらを北京に招いた国際会議で、李強首相自ら中国への投資を呼び掛けました。
ドイツ フライブルク大学
ラース・フェルド教授
「この種の貿易戦争は続くだろう。保護主義が強まるほど、米中双方に困難と不利益がもたらされるだろう」
■トランプ関税なすすべなし?
来月2日に予告されている「トランプ関税」では、日本の主力産業である自動車にも25%の追加関税が課される可能性があります。
立憲民主党 野田佳彦代表
「タフな交渉をしている形跡が全くない。『日本だけは例外にして』という、お願いしかしていない。『何やっているんだよ、石破政権』と思っている」
立憲民主党の野田代表は、「トランプ関税」によって日本が、物価高と不景気が重なる「スタグフレーション」に陥る恐れを指摘しています。
来週に迫る、すべての国を対象とする大規模な「トランプ関税」。世界がトランプ大統領の出方を固唾をのんで見守っています。
(「グッド!モーニング」2025年3月24日放送分より)
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