アメリカのトランプ大統領は、側近のイーロン・マスク氏への「信頼の証しだ」とするパフォーマンスを見せました。背景には一体何があるのでしょうか。
11日、ホワイトハウスの敷地に並べられた「テスラ」の自動車。そこに、トランプ大統領と「テスラ」のCEO、マスク氏が姿を見せました。
アメリカ トランプ大統領
「これは美しい」
トランプ氏は赤い新車の運転席に座り、購入を表明しました。この行動にはワケがあります。
アメリカではいま、「テスラ不買運動」が広がっているのです。背景にあるのは、「政府効率化省」を率いて、連邦政府の職員の大幅削減を進めるマスク氏への反発です。
イーロン・マスク氏
「このままではアメリカは破産する。だからやり遂げなければいけない」
マスク氏は政府の年間支出を1兆ドル削減すると豪語していますが、その手法は連邦政府の職員全員に突然メールを送り付け、「先週の業務を報告しなければ辞職とみなす」と通告するといったものです。
「強引すぎる」などの批判から、アメリカ中で不買運動が広がりました。さらに…
「マスク氏が狂っていると知る前にこの車を買いました」
マスク氏に反発するテスラ車の持ち主が自身の車にこのようなステッカーを貼る動きが出ています。ステッカーを販売するヒラーさんは一日に500枚ほど売れていると話します。
ステッカーの販売者 マシュー・ヒラーさん
「既にテスラを持っている人の中にもマスク氏を恥ずかしく思う人は多いはずだ。彼らのために、ちょっとした救済策を作りたかったんだ」
波紋はアメリカ国内にとどまりません。
イーロン・マスク氏
「AfDがドイツで一番の希望だと思う」
マスク氏はドイツの総選挙を前に極右政党の集会にリモート出席し、支持を表明。「政治介入」とみられる動きに、ドイツ政府は強く反発しました。
こうしたマスク氏の行動を受け、テスラの売り上げは大きく減少。去年12月に過去最高値をつけた「テスラ」の株価は5割以上も値下がりしました。トランプ氏はテスラの不振について、「急進左派による攻撃だ」などと主張し、助け船を出したのです。
アメリカ トランプ大統領
「マスク氏は少数の人々にとても不当に扱われてきた。愛国者であることを理由に罰せられることはない。マスク氏は偉大な愛国者だ」
テスラ株は11日には値上がりして取引を終えました。ただ、側近が経営する企業の製品を大統領が宣伝することについては、「倫理規定違反ではないか」などと厳しい批判の声が上がっています。
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