国会で2月5日から、野党の要請で新年度予算案を省庁別に見直す、初めての取り組みが行われています。無駄の削減へ向けて、分刻みのスケジュールで審議が進んでいます。
■分単位で激論「時間を守るように」
2月5日に行われた7時間に及ぶ「省庁別審査」。仕切り役は、立憲民主党の安住淳予算委員長です。
安住予算委員長
「歩きながら話したらダメ!」
発言者
「失礼いたしました」
分単位の予定を、駆け足でさばいていきます。
安住予算委員長
「もう時間がないんですよ。最後、寺田官房審議官、ちょっと小走りに、ちょっと急いで」
寺田官房審議官
「週明けて8月26日に訂正を行ってございます」
安住予算委員長
「終わってください!」
寺田官房審議官
「あ…あの…」
安住予算委員長
「やめなさい!もう時間1分ぐらい使っているから。終わり!」
「質疑者も答弁者も時間を守るように」
「時間終わっているから、伊東地方創生大臣、一言だけ。時間を守りましょう。与党なんだから!」
これまでは、予算案について野党が問題点を指摘しても、過半数の議席を握る与党が修正に応じることはありませんでした。
しかし、少数与党となった石破政権が予算を成立させるには、野党の要求に向き合う必要があります。
自民党 中谷元防衛大臣
「おっしゃるとおり…」
他議員
「短くお願いします!」
中谷防衛大臣
「自衛隊の倫理規定違反については…」
他議員
「もっと短く!」
「時間ないんだよ!」
■戦後4例のみ 予算案の修正目指す
民主党 蓮舫参議院議員(2009年)
「2位じゃダメなんでしょうか?」
立憲民主党が意識するのは、かつての「事業仕分け」です。
今回は内閣官房や16の府と省庁を6つのグループに分けて、3日間にわたり審議し、戦後に4例しかない予算案の国会での修正を目指します。
低所得世帯に向けた3万円の給付を巡る審議では…。
立憲民主党 馬淵澄夫衆議院議員
「400億円に及ぶ事務費。これ相当程度削減できるはずですよ」
自民党 赤沢亮正経済再生担当大臣
「どういう取り組みが一番いいかについては、よく検討させていただきたい」
防衛省が国産装備品の生産などを支援する基金については、すでに800億円の基金が積まれているにもかかわらず、使い道が認定されたのは15億円。さらに、実際に契約して支出が決まったのは、1億円に過ぎないことが明らかになりました。
立憲民主党 川内博史衆議院議員
「15億と出ていますけど、まだ契約はしていないでしょう」
防衛装備庁 石川武長官
「15億円は認定したもので、その一部のみについて契約を現時点ではしている」
川内衆議院議員
「一部というのはいくらですか」
石川長官
「1億円でございます」
川内衆議院議員
「今年400億円を(予算に)積む必要なんか全然ないんです。ものすごい無駄です」
「省庁別審査」2日目となる6日は、文部科学省、厚生労働省などを対象に質疑が行われます。
(「グッド!モーニング」2025年2月6日放送分より)