少数与党の石破政権ですが、新年度予算案の成立に向けて、どの野党と距離を詰めるのかせめぎ合いが続いています。
■自民党と国民民主党…溝は深まるばかり
29日、寒空の下で街頭演説を行ったのは、国民民主党の玉木雄一郎氏です。聴衆に対して語ったのは…。
国民民主党 玉木代表(役職停止中)
「施政方針演説、石破総理が言っていたのを聞いて『楽しい日本』、明確な力強いビジョンが聞けなかったのが残念」
石破茂総理大臣
「一人ひとりが主導する『楽しい日本』を目指していきたい」
月曜日から国会では本格的な論戦が幕を開けましたが、自民党と国民民主党の間の溝は深まるばかり。「103万円の壁」引き上げに対しても…。
国民民主党 西岡秀子衆院議員
「『150万円程度のさらなる引き上げを政府・与党が検討している』との報道もあるが、事実でしょうか」
石破総理大臣
「政府として、ご指摘のような150万円程度へのさらなる引き上げを検討しているとは認識していない」
少数与党となり、「新年度予算案」の成立に向けて、野党との協力が不可欠ですが、審議入りが遅れています。
通常国会が始まってから1週間、野党側とのすれ違いがあらわになっています。
国民民主党 玉木代表(役職停止中)
「(Q.150万円を検討していないという石破総理の発言を率直にどう感じた)3党幹事長間の合意は、一体なんだったんだという。検討すらしていないのは、一体どういうことなんだと」
「仮に123万円のままであれば、来年度予算案には反対」
立憲民主党は委員長を務める予算委員会で、少数与党の自民党に揺さぶりをかけます。
立憲民主党 安住淳予算委員長
「もう少し双方歩み寄ったらどうかと。少数与党として国会のあす以降の日程を、野党側にお願いする立場の自民党と、審議の中心になる立憲民主党」
立憲民主党含む野党は裏金問題に関して、元会計責任者の参考人招致を求めていて、自民とは意見が割れています。
■自民党「103万円の壁」で新カード切る可能性も
自民党は当初、29日のうちに予算審議に入ることを想定をしていましたが、30日、参考人招致の採決後、予算案の趣旨を説明する予定です。
自民党は野党3党のどこと距離を詰めるのでしょうか。専門家は…。
政治ジャーナリスト 田崎史郎氏
「どこかの党の賛成を得なければ、(予算案の)衆院通過を図れない状況。自民・公明は、3党の協力をそれぞれ得たい。(協力する党を)今どこかって決めているわけではない」
「103万円の壁」を巡っては、新たなカードを切る可能性もあると話します。
田崎氏
「自民党は、さらにカードを切る準備をしている。ただ、そのカードを切ったからといって、国民民主の賛成が得られないならば、切らない可能性もある。水面下で腹の探り合いが続いている」
(「グッド!モーニング」2025年1月30日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp