通常国会を前に21日、自民・公明の与党と立憲民主党が会談を行いました。自民党は野党との駆け引きの中で、国会運営の活路を見出そうとしています。
■少数与党で綱渡り国会へ 3党と政策協議
24日に召集される通常国会。少数与党にとって「25年度予算」をすんなり成立させられるかどうかが、政権維持の生命線となります。
石破茂総理大臣
「野党の賛成をもらわなければ、予算も法案も通すことはできない。政府・与党の言うことは『もっともだ』と世論を醸成しなければどうにもならない」
そんななか、自民・公明は21日、野党第1党の立憲民主党と政策責任者の会合を持ちました。
自民党 小野寺五典政調会長
「意見をすり合わせていくことも大変重要だ。熟議の国会にしていきたい」
立憲は、公立小中学校の給食無償化などを25年度予算案に反映させるよう与党に求めました。
立憲民主党 重徳和彦政調会長
「自公過半数割れの状況の衆議院において、我々野党の意見をしっかり受け止めてもらいたいと伝えた。与党側も相当な緊張感の中で身構えているんじゃないか」
与党は22日も引き続き、教育無償化を掲げる日本維新の会、また年収の壁引き上げを訴える国民民主党とも、それぞれ政策責任者同士で協議します。
■野党3党と同時協議 落としどころ探り合い
予算成立のカギを握るのは、国民民主だけではない今、野党3党との協議を同時に進める与党に対し、国民民主の榛葉賀津也幹事長は苦言を呈しています。
国民民主党 榛葉幹事長
「自民党や後ろにいる役所は、どこの政党と手を握ったら一番安上がりに、コスパよく予算を通せるかを考えている」
与党の腹の内を自民党担当記者は、次のように話します。
テレビ朝日 政治部 自民党担当
森洋介記者
「予算成立には野党の協力が欠かせない中で、合意を得るために(自民・公明は)それぞれの野党と手探りで交渉を進めている。関係者の一人は『国民民主はとにかくやれとしか言ってこないが、維新は対案を出すなどちゃんとした協議ができる』と話している。財源についても、維新が掲げる教育無償化のほうが、国民民主が主張する103万円の壁の引き上げよりも低コストで抑えられるという声もある」
野党とのすり合わせなくしては、一歩も前に進めない少数与党。果たして、どの党の政策を取り入れるのでしょうか?
森記者
「立憲が求める給食費の無償化について、自民党内にも前向きな意見はあるが、立憲の主張をのんでも予算案への賛成が取り付けられるかは不透明。国会での審議と並行して野党側との協議を進め、落としどころの探り合いが続く」
(「グッド!モーニング」2025年1月22日放送分より)
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