【解説】インフル“爆発的”拡大…救急車出動は前年比約3倍「感染者の病床いっぱい」 解熱後の注意点とは?“後遺症”で他の感染症恐れも

【解説】インフル“爆発的”拡大…救急車出動は前年比約3倍「感染者の病床いっぱい」 解熱後の注意点とは?“後遺症”で他の感染症恐れも

14日朝の埼玉・熊谷市の総合病院。
全ての職員が電話対応にあたる中、なおも鳴り続ける電話。

爆発的な感染拡大が続くインフルエンザへの対応で、医療現場はひっ迫していました。

埼玉慈恵病院・藤永剛副院長:
実際厳しいです。今年はインフルA型にやられたという感じですね。

過去最多を更新するペースで猛威を振るうインフルエンザ。
取材班が向かったのは、119番通報を受信する埼玉・久喜市の消防指令センターです。

出動要請を受け、救急車が次々と出て行きます。
インフルエンザとみられる症状での出動件数は、1年前と比べて3倍近くに激増していました。

埼玉東部消防組合消防局 指令課・清水和典主幹:
この年末年始に関しては、一番多い日でも115件の出動件数。

その結果、想定していなかった事態が起きてしまっていたのです。

119番通報を受信する埼玉・久喜市の消防指令センターでは、インフルエンザの感染拡大で救急車が足りないという緊急事態を経験していました。

埼玉東部消防組合消防局 指令課・清水和典主幹:
先に消防車を向かわせて、後から来た救急隊に引き継ぐということも多数やっていた。

一方、埼玉・熊谷市の病院の発熱外来。
医療現場はインフルエンザと新型コロナの同時検査への対応に追われていました。

厚生労働省が14日に発表したデータでは、2024年12月30日から1月5日までに報告された全国のインフルエンザの患者数は、14万1998人。
1医療機関当たりの患者数は33.82人で、1999年の統計開始以降で最多となった前の週に比べて減少しました。

しかし、2024年の同じ時期と比較すると3倍近い患者数で、過去10年の同じ時期と比べても最も多くなっています。

都道府県別に見ると、岐阜県が70.67人で最も多く、茨城県で60.18人となった他、30の道府県で警報レベルの30人を上回りました。

医療機関からは、年末年始のインフルエンザ患者の状況について、「12月特に半ば、下旬ぐらいからものすごい勢いで患者が増えていた。今まで経験したことないようなインフルA・Bの陽性率と数だった」という声が…。

待合室は診察を待つ患者でいっぱいに。
病床のひっ迫は今も続いているといいます。

埼玉慈恵病院・藤永剛副院長:
今、感染症の患者を入れる部屋はいっぱい。病床はかなり厳しい。先週も救急車で搬送されてきて、入れる部屋がなくて、他の病院に回させてもらったり、もうずっとほぼ満床。

隔離室が埋まったため、個室を充てるなどして対応。
年明けの今がまさに流行のピークだといいます。

埼玉慈恵病院・藤永剛副院長:
インフルエンザAにかかって体力が落ちると、その後にはやるBにまたかかる人もいる。まだまだ注意が必要だと思う。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

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