【最新内部映像】北朝鮮脱北女性が新証言 「経済は非常に劣悪」ロシア派兵の裏で何が… 貧困拡大で路上に“大人のコッチェビ”「食料や生活必需品が絶対的に不足」

【最新内部映像】北朝鮮脱北女性が新証言 「経済は非常に劣悪」ロシア派兵の裏で何が… 貧困拡大で路上に“大人のコッチェビ”「食料や生活必需品が絶対的に不足」

ロシア軍の戦闘に加わる北朝鮮兵。
死傷者はすでに4000人に上るとみられています。

海外派兵が外貨稼ぎの1つとも指摘される中、北朝鮮内部では貧困がさらに拡大しています。

新たな内部映像と脱北者の新証言から、北朝鮮の実態が明らかになってきました。

2024年12月に撮影されたという北朝鮮内部の映像には、野外市場が映っています。

舗装されていない土の上に座り込んだ人たちが、衣類や野菜を売っています。

売られている大根やジャガイモとみられる野菜は、いずれも痩せていて小さいように見えます。

この映像を入手し公開したのは、韓国・東亜大学のカン・ドンワン教授です。

カン教授は、今の北朝鮮の経済は「非常に劣悪」だと指摘します。

東亜大学のカン・ドンワン教授:
市場で取引できる食料や生活必需品が絶対的に不足している。

厳しい監視の中で撮影されたという映像。

カン教授が特に注目したのは、映像の最後に収められていた路上で食事をとる男性の姿です。

北朝鮮では、餓死する人が相次いだ1990年代に、路上で生活する子ども“コッチェビ”が多く見られましたが、カン教授はこの男性が“大人のコッチェビ”だと指摘します。

東亜大学のカン・ドンワン教授:
大人が市場の路地の片隅で食事をしているのだから、北朝鮮経済の今の状況が非常に貧しく、厳しいことを示している。

北朝鮮の経済状況について韓国の情報機関は、2023年、「北朝鮮で米約80万トンが不足している」とし、餓死した人が例年の3倍に急増したと報告しています。

さらに、北朝鮮の最近の内情を知る女性が、FNNの取材に応じてくれました。

脱北した女性:
米を食べることができるのは、中間層の生活水準の人たち。それより下の人たちはトウモロコシを食べていました。

脱北者のカン・ギュリさんです。
2023年10月、木造の船に乗って北朝鮮から脱出したばかりです。

新型コロナの発生によって、中国との国境が封鎖され、物流が途絶え、ものの値段が10倍以上になったといいます。

脱北した女性:
「自分たちで針1本も作れない国がどこにあるのか」と北朝鮮の人々はとても悔しがっていました。

貧困にあえぐ住民たちをよそに、大金を投じて、核やミサイルの開発を進める北朝鮮。

2025年1月6日には、極超音速中距離弾道ミサイルの発射実験に成功したと発表した他、2024年10月には、最新型のICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星19型」の試験発射を行いました。

そして2025年、7回目の核実験に踏み切る可能性が指摘されています。

住民の暮らしをないがしろにする当局に対して、若い世代だけでなく、年配の人たちの間でも不満は高まっているといいます。

脱北した女性:
核をあんなに開発したのにそれ以外には何をしたの一体?核はなぜ必要なんだろう?私たちのために必要なのか?違うと思う。政権維持のために必要なものじゃないですか。

一方で、不足する外貨を獲得する目的もあり、北朝鮮は2024年10月に蜜月とされるロシアに兵士約1万人を派兵。

これにより、北朝鮮はロシアから年間2億ドルほどを受け取ると、韓国の情報機関は試算しています。

一方で、派兵された北朝鮮兵の死傷者は、すでに4000人に上るとされます。

脱北した女性:
とても悔しくて心が痛いです。北朝鮮にいる若い青年たちを銃弾受けで送り出し、それに対するお金をもらって商売している。

アメリカでトランプ新政権が誕生する中、存在感を高めたいとみられる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記。

しかし、その足元は大きく揺らいでいます。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

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