北海道民の生活に深刻な影響を与える大雪。
この大雪が地球温暖化の影響で強まっているという研究結果を北海道大学の研究チームが発表しました。
北海道大学大学院 地球環境科学研究院 佐藤友徳准教授:
「温暖化の影響がすでに表れていることを主張している点が新しい」。
北大大学院の佐藤友徳准教授。大雪などの極端な気象について地球温暖化が与える影響を分析する新たな手法を開発しました。佐藤准教授がこの手法で調べたのが…。
2021年12月18日HTB「イチモニ!」より:
「…札幌と小樽で24時間降雪量が過去最多を記録しました。」
札幌では24時間降雪量が55センチとなり、当時としては統計開始以来最も多い記録となりました。佐藤准教授らによりますと、この2日間で起きた大雪は、温暖化がないと仮定した場合と比べると、降雪量が10%から20%増えていたということです。
北海道大学大学院 地球環境科学研究院 佐藤友徳准教授:
「いままでよりも、日本周辺の水温が高い背景がありますので、海から供給される水蒸気が増加していて、それに伴って雪の量も増す」
冬型の気圧配置が強まると、大陸から吹く風が日本海の上を通る際に水蒸気を含むため、日本海側に雪を降らせます。温暖化によって海水温が上昇すると、日本海でより多くの水蒸気が供給されるため、雪の量が増えるということです。
佐藤准教授は、温暖化による海水温の上昇は日本海に限らないため、道内全域で雪が増加する恐れがあると警鐘を鳴らします。
北海道大学大学院 地球環境科学研究院 佐藤友徳准教授:
「大雪の対策は今後も必要ですし、変わりつつある雪の降り方を踏まえて、地域レベルで対策をしていく1つの温暖化対策といえると思います」
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