24日、大分県臼杵市の中心部にある商店街の近くで火事があり住宅や商店など10棟以上が燃える大きな被害が出ました。
臼杵市の観光名所でもあるこの商店街。地元では住民の暮らしと商業の復興に向けて対応が急がれます。
出火直後に撮影された映像です。激しく燃え上がる建物や物々しいサイレンの音がおさめられていました。
火事があったのは臼杵市臼杵で住宅や商店が建ち並ぶ市内中心部です。
警察などによりますと24日午後1時50分ごろ、「家が燃えている」と近所の住民から119番通報がありました。
11時間以上に及ぶ消火活動の末火は消し止められましたが近くの商店など10棟以上に延焼の被害が出ているということです。
またこの火事で消火活動を行っていた消防隊員2人がけがをしましたが命に別条はありません。
警察と消防がけさから始めた実況見分は現在も続いていて、詳しい被害状況や出火原因を調べています。
被害のあった場所は「八町大路」という名前で親しまれている臼杵市中央通り商店街の一角です。
上から見ると建物が密集していることが分かります。およそ320メートルの直線に商店や飲食店など42の店舗が並んでいて石畳が敷かれた風情のある街並みが特徴的な市内の観光名所です。
商店街の歴史は70年以上あり今回の火事では長年営業している老舗の商店も被害に遭いました。
◆およそ60年続く商店の店主は
「なんかむなしくて、悔しくてちょっと何とも言いようがない」
「とにかく私は親からもらった店なので、再建頑張ります」
市内の観光地で起きた大規模な火事を受けて行政も対応に追われています。
市は被災者のために臨時の避難所や相談窓口を開設。
中野市長も現場を訪れ、被害の状況を確認しました。
◆中野五郎臼杵市長
「皆さんショックを受けているので、我々ができることをしっかりやっていき、1日も早く気を改めて立ち直っていく、我々も寄り添っていきたい」
また市は、25日、対策プロジェクトチームを発足。
福祉課や産業観光課など複数の課が連携して被災者の生活支援や商店街の復興に取り組んでいくということです。