京都の老舗甘納豆店が、独自のスイーツを通して海外進出を目指しています。
創業100年を誇るこの店の4代目・近藤健史さんは、豆や木の実など「種」を砂糖漬けにした新しいお菓子「種菓」を2年前に開発しました。
甘納豆について、中学生の頃に「キモい」と言われて恥ずかしい仕事だと感じていた近藤さんですが、大学時代に家業を手伝ううちに、お客さんからの感謝に触れ、改めて仕事の価値に気づいたといいます。
京都大学で微生物を研究していた彼は、甘納豆作りに科学的なアプローチを取り入れることを決意。お菓子の品質をデータで管理し、難しい甘納豆作りに一つの基準を確立しました。
さらに近藤さんは、種菓の製造工程で生まれる素材シロップを利用して、ジェラート作りにも挑戦しています。
このジェラートは、動物性の牛乳ではなく、植物由来の素材で風味を引き立てる独自の配合が特徴です。
イタリアの展示会に甘納豆を出品した際、ジェラートが世界中で親しまれていることに気づき、「甘納豆とジェラートの組み合わせで、日本の食文化を広められる」と考えました。
近藤さんは「ジェラートを通して日本の甘納豆文化を広げたい」と語り、イタリアへの店舗展開を夢見ています。
この新たな挑戦を通して、日本の伝統菓子の魅力を世界に伝えたいと意欲を燃やしています。
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