15日に公示された衆議院選挙ですが、各党はどんな政策を訴えているのでしょうか。
16日は、気になる「景気・賃上げ」についてフジテレビ政治部・西垣壮一郎デスクとともに見ていきます。
まず最低賃金について。
自民党は、公約に明記はされていませんが、石破首相が国会で「2020年代に全国平均で1500円」を目標に掲げました。
公明党も「5年以内に全国平均1500円」、立憲民主党も「1500円以上」を掲げています。
その他、共産党、れいわ新選組、社民党は「全国一律1500円以上」を掲げていて、国民民主党が「全国どこでも1150円以上を早期に実現」としています。
維新の会、参政党は記載がありません。
──「1500円」というのが非常に多いが、基準として1500円を設定している?
フジテレビ政治部・西垣デスク:
全国の労働組合の「文化的で最低の生活を行うために月々どれくらい必要か」という調査などを参考にして、それを時給にすると1500円。
ただし、これは最低限のため、これから豊かな生活をするためにはもっと上げなきゃいけないという主張があるわけですね。
──最低賃金が上がると給与も上がるもの?
フジテレビ政治部・西垣デスク:
原理上は上がるということになるのですが、全体的に上がるというより、最低だけ上がる形で仮に二千何百円になるというのは懸念が指摘されています。
もう1つは、お金を払う側の中小企業の苦しいところは、この金額を上げると、今度はお金を払うのがなかなかつらい。
雇う人数が減るということも問題として指摘されています。
──多くの党を見ていくと「1500円以上」と同じように見えてしまうが、投票する時はどの点を見ればいい?
フジテレビ政治部・西垣デスク:
負担軽減もありますが、お金を渡して負担を軽くする「給付」というやり方と、税金を安くしてというところに実は大きな違いがあります。
「給付」それから「減税」の立場をスタンスごとに分けてみます。
「給付」の立場が自民党です。
物価高の影響を特に受ける低所得者世帯を下支えする給付金を支援。
そして公明党も、低所得世帯・子育て世帯・年金生活者に生活支援として給付金を支援すると掲げています。
そして、立憲民主党は「中・低所得者に給付をして、より低い所得者には控除も行う」という「給付付き税額控除」で消費税を負担軽減するとしています。
そして、「消費税の減税」を訴えるのが残り6党です。
日本維新の会は「消費税8%に引き下げ・軽減税率は廃止」と訴えています。
そして、参政党も「消費減税」。
共産党は「消費税廃止を目指して当面5%に引き下げ」。
国民民主党は「消費税当面5%に引き下げ、さらに103万円の壁といわれる基礎控除を178万円に緩和」。
社民党は「消費税3年間ゼロ」。
れいわ新選組は「消費税廃止に加え、インフレ対策として季節ごとに10万円支給」といった色合いになっています。
──給付と減税に分かれているが、この違いは?
フジテレビ政治部・西垣デスク:
いいところ・よくないところがあって、「給付」というのは、お金を渡してすぐ効果が出るということがありますが、予算をつけて1回渡すと終わってしまうので、今後も物価高が続く中で、それでいいのかというデメリットもある。
一方、「減税」の方は、低所得者の方は特にその中に占める生活の費用というのは大きいため、救済になるメリットがあるんですが、一方で、消費の大きいお金持ちの方は、たくさん買うとたくさん消費税を払っていたので、それを下げると高所得者に恩恵もということになるんです。
──なぜ与党は消費減税よりも給付をとっている?
フジテレビ政治部・西垣デスク:
消費税というのは、10%に上がるまでの中で、与党と野党の決め事で、消費税の上がった分は社会保障、年金や介護に使うという合意があり、これを下げると社会保障ができない。
なので消費税は下げられないという立場なんです。
──長期的に実現可能なのか?財源確保はどうする?
フジテレビ政治部・西垣デスク:
裏付けのある予算というのが、よく読まないと不可解なところもあって、石破さんは公示日の15日、今後の補正予算について、去年を上回る規模にすると表明。
野党も減税にするための予算などを言っていますが、投票する時にはよく見ないといけない。
いいことだけで投票するわけにはいかないので、注意しなくてはいけないと思います。
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