住宅前の広い庭で撮影された、他の犬と元気に戯れる茶色い毛並みの犬・ジョン。
元気そうに見えるジョンですが、実は6年間、同じ場所につながれたままで、“半径1メートルの世界”しか知りませんでした。
草むらが生い茂る小屋のそばで縄につながれた数カ月前のジョンは、体は痩せ細り、毛並みはボサボサになっていました。
飼い主のおじいさんは6年前に他界し、おばあさんも施設に入所。
ジョンは、散歩もできずに6年間つながれたままで、この“半径1メートルの世界”にひとりぼっちでした。
厳重につながれた縄には、逃げようとしたのかかじった跡がありました。
これまで近所の人が餌をあげていましたが、保健所に殺処分されないようにと動画の撮影者に保護の依頼が来たのです。
警戒心を解くため慎重にコミュニケーションをとってみると、心を許したのか笑顔を見せたジョン。
そして撮影者がその場を離れようとすると、普段は全くほえることがないというジョンですが、「僕も連れて行って!」と言うように何度もほえたのです。
そして後日、飼い主から許可をもらい再びジョンのもとへ。
いよいよ6年間つながれていた縄を切り離します。
見えていたのに触れられなかった世界へ、勢い良く飛び出すジョン。
うれしそうに辺りを駆け回ります。
その後、病院で治療を受けたジョン。
今では自由に走り回り、元気に暮らしています。
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