食欲の秋も…家計の負担増に“ため息”冷凍食品など1392品目が値上げ、一方で「暮らしを応援したい」値下げに踏み切るスーパーも

食欲の秋も…家計の負担増に“ため息”冷凍食品など1392品目が値上げ、一方で「暮らしを応援したい」値下げに踏み切るスーパーも

この秋も、「値上げラッシュ」が止まりません。値上げする食品が5か月ぶりに1000品目を超えました。

民間の調査会社「帝国データバンク」によりますと、9月から値上げされる食品は、アイスクリームや冷凍食品など1392品目にのぼり、5か月ぶりに1000品目を超えることがわかりました。

30代主婦
「生活が困ってしまう。このくらいで勘弁してくださいって思います」

70代年金受給者
「年金だけだったらしんどいですね」

重くのしかかる家計への負担。食欲の秋にやってきた「値上げラッシュ」を、もうひとほりします。

伊藤亜衣記者
「札幌市内のスーパーです。こちらのアイスクリームやチョコレート、9月から値上げすることが発表されています」

9月から値上げされる1392品目の内訳をみると、原材料のカカオ豆の高騰でチョコレート製品やアイスクリームが値上げされるほか、冷凍食品の値上げも目立ちます。

値上げの背景には、長期化する「円安」や最低賃金の引き上げなどによる「人件費の増加」が影響しているとみられています。

今回の値上げに、街の人は…

70代年金受給者
「すべてが高いですもんね。今までの値段と全然違うので」

20代会社員
「値上げになってくると、賃金も一緒に上がってくれないと、ちょっと厳しいかな」

一方、2023年の猛暑の影響などでコメの価格も上がりました。

道内でも稲刈りが始まり、北海道農産協会は2024年のコメの作柄について「平年並み以上」と予想しています。

しかし、今後のコメの価格について、創業100年を超える米穀店の代表は…。

山石前野商店 前野雅彦代表
「(米は)高値傾向になるのは間違いない。去年(2023年)よりも2~3割高値になるので考えなければいけない」

生産コスト分の上乗せなどで、新米が流通しても高止まりが予想されるコメの価格。

その影響は消費者だけでなく、飲食店にも…。

まんぞく弁当 湯浅孝臣代表
「1日だと20キロ以上は使う。合数だと160~200合くらいは毎日炊く」

北海道札幌市にある、大盛り弁当がウリのお店「まんぞく弁当」。米2.5合を使う「1キロおにぎり」が人気です。

まんぞく弁当 湯浅孝臣代表
「10キロに対して10000円以上は値段が上がるんじゃないかということで、打診をいただいている。安売りの弁当店なので、なるべく品質にはこだわった形で。品質落としたりグラムを落としたりはあまりしたくない」

悩んだ末に、名物「1キロおにぎり」の80円値上げを決めました。

まんぞく弁当 湯浅孝臣代表
「新米も上がってということになると、ちょっともうさすがにそろそろ限界かな。逆にお米に頼らない商品をとかの開発とかもいろいろ考えたりしながらやらないといけないのかな」

そんな「値上げラッシュ」の中、企業努力で値下げに踏み切り、家計を応援するお店があります。

コープさっぽろ二十四軒店 尾崎武志店長
「こちらのコープの『一番搾りキャノーラ油』。今1割ほど安く展開させていただいております」

コープさっぽろでは、8月~11月まで「くらし応援全国キャンペーン」を実施。

シーチキンやマヨネーズ、油など、コープのプライベートブランド商品を中心に約160品を1~2割程度、値下げします。

その中には、お弁当やご飯のおかずに欠かせない冷凍食品58品も含まれています。

広告宣伝費を抑えるなどして、値下げを実現しました。

コープさっぽろ二十四軒店 尾崎武志店長
「まだまだ値上げが続いておりますので、暮らしを応援したいなと思って実施しております」

また、これから収穫の秋を迎えるにあたり、少しでも価格が安い食材がないか調べたところ…

札幌市中央卸売市場によると、ニンジン、ジャガイモ、タマネギは2024年の生育が良く入荷量が増える見込みで、8月よりも約1割安く出回る見通しとのことです。2024年09月02日(月) 18時52分 更新

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