【ニュース】パワハラ告発文書から2人目の死亡が判明 県は3カ月間公表せず…兵庫県知事、辞職否定

【ニュース】パワハラ告発文書から2人目の死亡が判明 県は3カ月間公表せず…兵庫県知事、辞職否定

兵庫県知事を巡る問題で、職員の2人目の死亡が明らかになりました。内部告発文書に「精神が持たずに病気療養中」と書かれていた職員で23日、県庁内に訃報が通知されました。兵庫県は3カ月、公表していませんでした。

■元課長 阪神・オリックス優勝パレード担当

兵庫県 斎藤元彦知事
「(Q. 公表まで3カ月空いた理由は?)遺族の意向です」

 職員の死が明かされなかった理由は「遺族の意向」だといいます。

 県庁職員向けに通知された訃報を見ると、53歳のH氏が亡くなったのは4月20日で、すでに3カ月以上が経過しています。

 関係者によると、自殺だとみられています。

 死亡したH氏は元課長で、斎藤知事のパワハラを告発する文書には「療養中」と記載されていました。

告発文書
「パレードを担当した課長(H氏)はこの一連の不正行為と大阪府との難しい調整に精神が持たず、うつ病を発症し、現在、病気休暇中」

 おととし、「H氏」はプロ野球の阪神・オリックスの優勝パレードを担当していました。

 告発文書では、パレードにかかる必要経費が足りず、H氏が不正な資金集めを強いられたととれる記載がありました。

兵庫県 長瀬たけし県議
「そもそも発端となった優勝パレードのお金が足らない。お金集めをしなきゃいけないという大変な仕事をですね、この課長に背負わせて、うつ病になったということで。そもそも、県が訃報を出していなかった。公に亡くなったこと自体が伏せられていた異常な事態」

■告発から2人目死亡も…知事は引き続き職に

 訃報の通知が3カ月も遅れるなか、県庁内ではこの件に触れてはならない空気が漂っていたと指摘します。

長瀬県議
「遺児育英資金というのは、お金を出しあって亡くなった方のご遺族にお金を差し上げるというもので、県庁内にある仕組み。遺児育英資金どころか、この方が亡くなったことは口にしてはいけないという雰囲気が県庁内で作られていたということ、この3カ月間」

  長瀬県議によると、遺族の子どものために募金活動を始めようという動きが出たにも関わらず、突如立ち消えたといいます。

 24日、2時間50分に及ぶ異例の長さとなった斎藤知事の定例会見では、次のように話しました。

斎藤知事
「改めまして、元課長におかれましては、パレードへのご対応でご尽力、お亡くなりになられたことへのお悔やみを申し上げたいと思っています」

 告発文書が出されて以降、2人目の死亡が明らかになりましたが、斎藤知事は引き続き職にとどまると説明しています。

斎藤知事
「県政を前に進めていくということが、私の責任の果たし方だと思う」
「(Q.現場で苦しい思いをしている職員が大勢いるなかで、何の痛みを負わず職員に理解してというのは虫が良すぎるのでは?)職員の皆さんに感謝しながら負担は大変申し訳ない。メンタルケアの対応もしっかりさせていただきながら、仕事を一緒にやらせていただく。職員の皆さんに私の思いを共有していただけるように、時間がかかるかもしれないが、努力していきたい」

 厚生労働省は、先の見えない不安や生きづらさを感じている人は一人で悩みを抱えずに「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口を利用するよう呼び掛けています。

▼「こころの健康相談統一ダイヤル」0570ー064ー556
▼「#いのちSOS」0120ー061ー338
▼「よりそいホットライン」0120ー279-338
▼「いのちの電話」0570ー783ー556

▶「まもろうよ こころ」HP https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/
(「グッド!モーニング」2024年7月25日放送分より)

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