愛知県常滑市のAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で7月4日から、最先端の産業用ロボットを集めたイベント「ロボットテクノロジージャパン」が始まりました。ロボットテクノロジージャパンは産業用ロボットが集結する展示会になり、244の企業や団体が出展しています。
産業用ロボットの国内生産額は1兆円超
産業用ロボットの需要がいま拡大しています。日本ロボット工業会によると、産業用ロボットの国内生産額は年々上昇傾向にあり、2022年には1兆円を超えました。人手不足や高齢化が叫ばれる中で、産業用ロボットの活躍が期待されています。
家庭用のパソコンで溶接の機械を遠隔操作
このブースでは、遠隔操作の技術がモノづくりの現場でどのように生かされているのか、見ることができます。
家庭用のパソコンから遠隔操作で溶接の機械を動かせます。画面に映し出された3Dのアームが溶接の機械そのものを表しています。マウスを使ってドラッグ&ドロップするだけで、アームを操作できるのです。
溶接機械の先端をクリックして引っ張ることで指示を出すことができます。すると、実際の機械もいまの動きに連動します。
この機械は、労働する環境を選ばないことがメリットになります。自宅でも作業できるほか、体に障害のある方でも難しい作業や負荷のかかる作業を行えます。
操作自体は簡単なので、本来力仕事である溶接作業もパソコン1台、女性でも作業が可能になり、さまざまな働き方に結びつけられるのです。
人と一緒に働くことができる「協働ロボット」のブースもあります。株式会社井高の係長・齊藤充さんと日栄機工のロボット部長・サファリ モルテザさんに話を聞きました。
――こちらのロボットの特徴を教えてください。
株式会社井高 係長・齊藤充さん
「AIを搭載した協働ロボットです。3Dカメラがヘッドに搭載されていて、プログラムは一切必要なく、対話形式で物を運ぶことができます」
――人と会話しているようなテンポ感で指示できるのですね。どのような仕組みになっていますか。
日栄機工 サファリ モルテザさん:
「画面に3Dデータを1秒以内に送っていきます。全体をスキャンしてモノの場所を判断してつかむのです」
――すでにこちらのロボットを導入されている企業があるそうですね。
齊藤さん:
「自動車メーカーの生産ラインなどに導入されています」
――反響はいかがでしょうか。
「カメラとAIも搭載していて、対話形式で操作可能なので、とても好評をいただいています」
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