パレスチナ自治区ガザ地区で、戦争によって一変ししまった風景の中、悪臭を放つごみの山が、健康と環境に深刻な危険をもたらしている。
昨年10月7日にイスラム組織ハマスが主導した攻撃が発生して以来、ガザにある2カ所の主要な埋立地がある境界線地域への立ち入りを、イスラエル軍は禁止している。
アスマハン・アルマスリさんは北部ベイト・ハヌーン出身だが、現在は戦火を逃れて南部ハンユニスでテント暮らしをしている。家族16人が暮らすテントには、ハエの大群がたかり、時にはヘビが出てくるという。
「孫が病気になったり、疥癬(かいせん)にかかったりすれば、どんな祖母でも泣くと思うし、私も泣いてしまう」。アルマスリさんはこう言う。
「まるでゆっくりと死んでいくみたいだ。尊厳などない」
国連や衛生問題に取り組む人道支援機関によると、パレスチナ自治区には戦争が始まってからの8か月間で、33万400トン以上の固形廃棄物が蓄積したと推定されている。
ヨランド・ネル記者が報告する。
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