派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法の改正をめぐり、自民党は公明党や日本維新の会に譲歩する修正案をまとめました。これにより来週、衆議院を通過する見通しとなりました。
きょう、総理官邸で岸田総理と党首会談を行った公明党の山口代表。政治資金規正法の改正案をめぐり、「自民党案は賛同できない」と表明していましたが、事態は大きく動き出しました。
公明党 山口那津男 代表
「従来、自民党は10万円を主張しておりましたけれども、これを5万円にすると。野党も含めて、与野党の幅広い合意に至ったものと評価しております」
パーティー券の購入者の公開基準について、公明党が主張する「5万円超え」への引き下げを受け入れる考えを示した岸田総理。その後には、日本維新の会の馬場代表とも会談。政党から議員個人に支給される政策活動費について、維新が主張する「10年後の領収書の公開」を盛り込む考えを伝えました。
日本維新の会 馬場伸幸 代表
「我々の主張を受けて100%丸飲みするということは、私は非常に大きな前進であると。基本的には(法案に)賛成するということになります」
公明と維新の主張に大幅に譲歩することで、法案への賛同を呼びかけた岸田総理。この状況に野党は…
立憲民主党 泉健太 代表
「ずいぶんと小さな小さな微に入り細に入りというところで、改革の雰囲気を出すか出さないかという話に矮小化されているとすれば、これはもう、とんでもない本論からのすり替えですね」
一方、自民党内からも“今後、資金源が断たれ、選挙戦略などにも影響が出かねない”と公明や維新に譲歩した岸田総理に対し、反発の声が上がっています。
自民党 閣僚経験者
「岸田総理が踏ん張れなかったということだね」
自民党は今の国会で法案を成立させるため、来週4日に衆議院を通過させたい考えですが、野党は“委員会での総理に対する質疑がなければ、採決には応じられない”と対決姿勢を見せていて、与野党の攻防はヤマ場を迎えています。
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