5月に入り、太陽の表面でフレアと呼ばれる爆発が相次ぎ、そこから吹き出した電気を帯びたガスが地球に到達しています。専門家は、これによりカーナビに10メートル程度のずれが出るなど通信にわずかな影響が予想されるとしています。太陽フレアとは、そしてその影響は5月7日からの太陽の様子です。活動が活発な際に現れる黒い点、「黒点」がいくつも見られます。そして、その黒点の上空ではフレアと呼ばれる爆発が相次ぎ、5段階のうち最も大きいX(エックス)クラスのフレアが2日間で5回起きています。東北大学の土屋史紀教授は、太陽フレアは電気を帯びたガスを地球に浴びせることで数日の間、通信に影響を及ぼすおそれがあると言います。東北大学惑星プラズマ・大気研究センター 土屋史紀教授:
「例えばGPS衛星の電波を使ったカーナビに代表されるような位置情報を使うサービスには、位置のずれの影響が、数メートルから大きい時で10メートルくらい起こるであろうということが知られていますので、そのくらいの影響は出るかなと思う」土屋教授によると、今回のフレアは極端に強くはないものの、太陽の活動は11年周期で次のピークが来年、2025年とみられることから、今後の情報に注意が必要だと指摘します。東北大学惑星プラズマ・大気研究センター 土屋史紀教授:
「今回の太陽活動周期でどれくらい(活動度が)上がっていくのかは、観測して注視する必要がある」総務省は、100年に1度程度の大規模な太陽フレアが起きた場合は、スマートフォンの通信・通話が2週間ほど断続的にできなくなるなどの影響を予想しています。太陽フレアで地震は起こらない土屋教授によりますと、今回のXクラスの太陽フレアというのは、太陽活動の極大期には1年で20回程度は起きるもので、そこまで珍しいものではないということです。ただ、ここ数日、頻度が急に増えてきたので、インターネット上で注目されてきたのではないかと話していました。SNS上では地震と関連付けるような投稿も見られますが、土屋教授は「地震が起こるメカニズムと太陽フレアのメカニズムは全く別で、地震のような災害が起こることは科学的にはあり得ない。落ち着いて情報を見てもらえれば」と話しています。また、今回は日本での市民生活への影響は考えにくいとのことですが、例えばアメリカのアラスカなどの緯度が高い地域では停電などが起こりうると言います。活発な太陽フレアの後には、高緯度では電離層と呼ばれる層に非常に強い電流が流れることがあって、地表面でも磁場の非常に大きな変化が起こり、発電所などが影響を受けて広範囲での停電のおそれがあるということです。
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