政治とカネの問題をめぐり、自民党は、国会議員の責任を明確にする改革案を23日に取りまとめました。しかし、24日の国会では早速、野党から“なんちゃって改革”ではないかと追及されました。
政治資金規正法改正の柱として自民党案に盛り込まれた、いわゆる“連座制”。収支報告書の『確認書』の作成を議員に義務付け、内容を十分にチェックしていなかった場合には議員本人を公民権停止にするというもの。政治家本人の責任逃れを防ぐとしていますが、適用にはハードルがあります。
岸田文雄総理大臣
「会計責任者が収支報告書の不記載・虚偽記載で処罰された場合、代表者が確認事項の確認をしないで確認書を交付した時は代表者に刑罰を課する」
つまり、会計責任者が処罰されたケースでなければ、議員本人の責任は問えないことになります。これを今回の裏金事件に当てはめてみると、不記載などのあった約90人のうち、会計責任者が起訴されたケースは3人のみ。ほとんどの議員は対象外ということになります。
立憲民主党 蓮舫参院議員
「『確認書』を入れても、誰も新たに処分されないんですよ。どこが連座ですか」
岸田文雄総理大臣
「今回の事案については、会計責任者が責任を問われながらも議員本人に責任が及ばない。このことがおかしいという指摘があったわけであります。会計責任者が処罰された場合には、確認書等を通じて議員に責任が及ぶ。こういった仕組みを作るべきだと」
立憲民主党 蓮舫参院議員
「“なんちゃって連座”では、議員は捕まるまでにはすごくハードルが高い。これから与野党協議始まりますけども、歩み寄る余地はありますか」
岸田文雄総理大臣
「議論を自民党としても深めていきたいと考えます」
パーティー券購入者の公開基準の引き下げや、政策活動費の使い道の公開といった、野党が求める抜本改革については、24日も及び腰の答弁を繰り返した岸田総理。
共産党 小池晃書記局長
「自民党以外はみんな政策活動費は見直すと言ってるんですよ。みんな一致してますよ。見直しましょうよ、これ」
岸田文雄総理大臣
「外部の政治勢力や外国勢力に把握されることにつながることから、政策活動費の使途については明らかにすることに慎重でなければならない。議論を行うことを決して避けているものではありません」
日本維新の会 片山大介参院議員
「これで各党の協議が進むのか。このままだと平行線。もし実現できなかったら、政治責任を取るということでよろしいですか」
岸田文雄総理大臣
「この国会において、強い覚悟をもって成立をさせます」
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