スポーツ賭博の沼にはまった水原一平容疑者(39)は、ギャンブル依存症の治療を受けることを条件に、保釈されています。どうすれば依存症から抜け出せるのか、かつてスポーツ賭博で1億円以上を失った男性を取材しました。
■“依存症”水原容疑者の先に…険しい道のり
大谷翔平選手の試合後の会見。背景に目立つロゴマークは、日本の100円ショップ大手「ダイソー」です。
23日、ダイソーはドジャースと複数年のスポンサー契約を結んだことを発表しました。
大谷選手の移籍後、ドジャースは「ANA」や「トーヨータイヤ」など、次々に日本企業とパートナーシップ契約を締結しています。
元通訳・水原容疑者の違法賭博騒動があったにもかかわらず、大谷選手は絶好調。その人気はとどまるところを知りません。
一方、ギャンブル依存症の治療を受けることなどを条件に保釈された水原容疑者。その先には、険しい道のりが待ち受けています。
■経験者「借金から抜け出す唯一の方法は…」
アメリカのスポーツ賭博にはまり、1億7000万円の負債を抱え、依存症の治療を受けたという男性を取材しました。
賭博で高額負債
ロバート・Gさん(73)
「狂ったようにギャンブルしていました、約30年間。クレジットカードは40枚もあったし、銀行からのローンもありました。負債は100万ドル(約1億5000万円)を超えていました」
14歳の時、アルバイト先で勧誘され、スポーツ賭博を始めたというロバートさん。この日をきっかけにロバートさんの人生はギャンブル一色になりました。社会人になっても…。
ロバートさん
「仕事はうまくいって、会社で売り上げナンバー1でした。でも、すべてのお金をギャンブルに使っていました。ギャンブル、ギャンブル、ギャンブル」
「クレジットカードの会社に払う20万ドル(約3000万円)を銀行から借りましたが、私はそのお金をギャンブルに使ってしまったんです。これを何度も繰り返し、破滅的でした」
負債は110万ドル、日本円で約1億7000万円に膨れ上がったといいます。
水原容疑者も2021年9月から24年1月まで約1万9000回もの賭けを繰り返していました。なぜ、沼から抜けられないのでしょうか。
ロバートさん
「こんなに多額の借金を抱えると、その借金から抜け出す唯一の方法は、ギャンブルを続けることです」
ギャンブルで取り戻そうとし、62億円という負債を抱えた水原容疑者をどう見ているのでしょうか。
ロバートさん
「水原容疑者は、ギャンブル依存症だと思います。依存症の人は、嘘をつく、だます、盗むという特徴があります。彼はその3つの特徴を持っています。彼にはコントロールできないのです。病気ですから」
■「最初に自分は無力だと認めることが大切」
今後、ギャンブル依存症の治療を受けることになる水原容疑者。どうすれば立ち直れるのでしょうか。
30年間ギャンブル漬けだったロバートさんは43歳の1993年、ギャンブル依存症を抱える人々のための自助グループに参加します。
依存症に陥った人々とのミーティングに参加し苦しみを分かち合い、あるアドバイスを受けたといいます。
ロバートさん
「まず、スポーツ観戦をやめなければいけませんでした。テレビでフットボールの試合を見ることも、私にとって有害でした。ギャンブルをする代わりに、時間を埋める必要がありました。自転車に乗りました」
そして広告のプロモーションなど、ビジネスに打ち込み、借金を返済。依存症から脱したのです。
果たして、水原容疑者は…。
ロバートさん
「彼自身(水原容疑者)が本当に回復したいと思うなら、回復すると思います。最初に自分は無力だと認めることが大切です」
(「グッド!モーニング」2024年4月24日放送分より)
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