自民党の長谷川岳参議院議員(53)に対し、北海道庁の幹部が1年で60回以上、東京まで面会に来ていたことが明らかになりました。なぜ、特別対応が常態化していたのでしょうか?
■年62回…「尋常ではない」議会で問題視
長谷川議員(6日)
「表現方法に関して無自覚であったと、心から反省しています」
飛行機内での横柄な態度を発端に、北海道の職員などに対する威圧的な言動が問題視され、6日に釈明した長谷川議員。
9日の北海道議会では、道庁の職員が長谷川議員との会議や面会のため、頻繁に出張していたことが指摘されました。
民主・道民連合 松山丈史道議会議員
「一般的な感覚、私の感覚からすると尋常ではない回数と思われるが」
昨年度、北海道庁の幹部職員4人が、長谷川議員の元を訪れた回数は多い人で25回、合わせて62回。単純に、6日に1回は長谷川議員への面会が行なわれていたことになります。
道庁の担当者
「出張にあたっては、業務の必要性に応じて判断していて、今回確認した出張はすべて必要な業務であることを確認」
なぜ頻繁に面会する必要があったのでしょうか?長谷川議員を巡っては、こんな話も出ています。
道庁関係者
「長谷川岳議員関連は、イニシャルをとって『HG案件』と呼ばれている」
知事からも…。
北海道 鈴木直道知事
「パワハラの定義だとか、考え方という話があると思うが、少なくとも威圧的と感じる職員がいたということは事実」
■「お礼メールを」道庁が特別対応も…
長谷川議員への特別な気配りの手配も明らかになりました。
国会で国の予算が成立した先月28日。これに先立ち道庁では、予算成立の際には、長谷川議員に速やかに連絡を入れるよう、各部署の部長職に依頼のメールが出されていたのです。
北海道庁 計画推進課からのメール
「部長職から長谷川参議へお礼連絡をいただきたい」
上京している部長職に対しては、さらに細かい例も示されていました。それはフライト中に予算が成立したケースです。
機内でWi-Fiが使える場合は、「予算成立後にお礼の連絡をする」。機内でWi-Fiが使えない場合は、「新千歳空港到着後にお礼の連絡をする」と、事細かに依頼がされていました。
道庁によると、他の国会議員に対してはお礼メールの指示はなく、長谷川議員だけの特別対応だったことも分かりました。
鈴木知事
「他の方(国会議員)にもお礼は言っているが、一斉に全庁に対してやってということはないわけですから。その点については、改善すべきだと指示しました」
長谷川議員は、こう話しているということです。
長谷川議員
「自分からは要望しておらず、たくさんメールが来るから驚いていた。忖度(そんたく)させるような雰囲気が私にあるのなら、強い改善点だと思います」
専門家は、こう指摘します。
北海学園大学 佐藤克廣名誉教授
「国と地方の関係というのは、法律上は対等の関係となっている。国会議員が上で、自治体が下であるというような雰囲気が今回感じられて、そこは1つの異常さという感じがする。きちんと国と自治体との関係を築くというところを自覚してほしい」
(「グッド!モーニング」2024年4月10日放送分より)
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