“紅麹サプリ”からカビから発生する化合物「プべルル酸」検出 摂取した人は「倦怠感」「吐き気」などの健康被害訴え【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

“紅麹サプリ”からカビから発生する化合物「プべルル酸」検出 摂取した人は「倦怠感」「吐き気」などの健康被害訴え【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

健康被害が出ている小林製薬の“紅麹サプリ”。29日、厚生労働省が本来想定されていない物質、「プベルル酸」が検出されたことを明らかにしました。

■“紅麹サプリ”から「プべルル酸」 健康被害との関係は?

山内あゆキャスター:
厚生労働省によりますと、小林製薬の“問題の紅麹サプリ”の中から「プベルル酸」が検出されたということです。「プベルル酸」はアオカビから発生する化合物で、非常に強い毒性を持っているといいます。ただ、今回の健康被害との関係はまだ不明だそうです。

法科学研究センターの雨宮正欣所長は「非常に珍しい物質。何らかのカビが混入し『プべルル酸』ができたと考えられる。腎臓に影響するかは不明」だといいます。

腎臓疾患に詳しい 「すがも腎クリニック」河崎雅暢院長:
「プべルル酸」の構造を見る限り、これまでの薬とは全く別な形で、周りに酸素がいくつもついて、酸化力や細胞毒性が強そうなイメージの化学物質だと思います。今後、動物実験などを行い、患者さんの病変と比べることで、原因物質として想定されるかどうかがわかってくると思います。

日比麻音子キャスター:
これまでにサプリメントなどに毒性の強い物質が入っていたことはあったのでしょうか。

「すがも腎クリニック」河崎院長:
過去には漢方薬でハーブティーシンドロームといわれるような腎毒性のあるものが中国から輸入されたことがありました。

山内キャスター:
健康被害を訴える人の症状です。

50代女性(1年3か月間使用)「摂取から約半年後、気絶するように眠くなる、倦怠感」
50代男性(1か月間使用)「倦怠感・食欲の低下・吐き気」
60代女性(1か月以上使用)「背中に激しい痛み」

実際に入院に至った40代男性は(2023年2か月間使用)「摂取から数週間後に、尿の色が濃くなり出にくくなる、激しい腹痛。摂取から約2か月後に入院、手術。退院をした現在、腎臓の数値には異常が残り、在宅ワーク中」ということです。

「すがも腎クリニック」河崎院長:
腎臓疾患は初期の段階では自覚症状がない場合もあります。健康被害を訴えている人のような症状は、腎機能が10分の1以下まで下がった末期の状態です。前段階の期間があり、症状として出てきたのかと思います。

日比キャスター:
症状が出るまでにかなり時間がかかるということですね。

歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
幸いにも症状が出ていない方の対処法はありますか?

「すがも腎クリニック」河崎院長:
尿を作っているところの機能が悪くなると、薄い尿が出るようになるので、夜間の尿の回数が増えたり、尿自体の量が増えて体重が減ることがあります。体重や尿の回数を確認することが大事かと思います。

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