紅こうじを使ったサプリメントを摂取した人が腎疾患などを引き起こしたとして、小林製薬が自主回収している問題で、原料は食品メーカーなど52社に販売されていたことが分かりました。
■小林製薬「13人が腎疾患などの健康被害」
宝酒造ホームページから
「商品を回収させていただきます」
酒類メーカーの宝酒造は24日、日本酒延べ9万本以上を自主回収すると発表しました。その理由は、小林製薬が製造していた紅こうじが原料に使われていたからです。
小林製薬 小林章浩社長
「健康を害されているお客様に深くおわびを申し上げるとともに、使用されているお客様は直ちに使用中止をお願いします」
22日、小林製薬が自主回収を発表したのは、「コレステロールや血圧を下げる効果がある」とされるサプリメント「紅麹コレステヘルプ」など3つの商品です。小林製薬によると、これまでに40代から70代までの男女13人が腎疾患などの健康被害を訴えたといいます。
小林製薬 渡邊淳 信頼性保証本部長
「（症状としては）むくみが出る。尿が出にくくなる。一時的に透析が必要になった方もいらっしゃいます」
現在、患者は回復に向かっているといいます。
■「ショック」サプリ利用女性の証言
「紅麹コレステヘルプ」を飲んでいた女性は、次のように話しました。
「紅麹コレステヘルプ」を飲んでいた女性（50代）
「小林製薬というと、すごく有名で信用できる会社だと選びました。毎日飲んでいたので、ショックが大きいです」
自主回収となった3製品に原料として使われていた紅こうじとは、どのような物質なのでしょうか？
宮城大学 食産業学群 金内誠教授
「チーズなどに使われる青カビと同じ仲間に属するカビの仲間。鮮やかな赤色の色素を作る。天然色素としてよく使われている。古来から発酵食品として使われていたもの」
■広がる影響…小林製薬「問題物質の特定急ぐ」
小林製薬が自社で製造していた紅こうじのうち、およそ8割は50以上の代理店を通じ食品メーカーなどに卸していました。宝酒造をはじめ、ZEROPLUS（福岡市）は同じ紅こうじ原料を配合した食品を自主回収しました。紀文食品でもいか塩辛を自主回収するなど、影響が広がっています。
小林製薬によると、「今回の健康被害には未知の成分が関わっている可能性が高い」と説明します。
小林社長
「一部の紅こうじ原料に本来想定していない成分が含まれている可能性がある」
原因は明らかになっていません。
渡邊信頼性保証本部長
「まだまだ仮説段階ですが、カビから作られるものがあるのでは」
「（Q.今後、症状の広がりは？）正直、我々もそこまで分からない状態」
小林製薬は問題物質の特定を急ぐとともに、紅こうじを供給していた企業に自主回収を要請しています。
（「グッド！モーニング」2024年3月25日放送分より）
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